ネットショップ開業で何を売る?売るものが無い場合の仕入れ方法・商品選定・仕入れサイトを徹底解説
2024.07.01
想定読了時間 7 分ネットショップ開業を支援するプラットフォームが増えたことで、企業、個人を問わずECサイト立ち上げの敷居が低くなりました。オリジナルの商品を売ってみたいという方にとって、ネットショップはとても便利な販路です。
一方、いきなりオリジナル商品の開発はアイデアも費用もなく、なかなか難しいという方も多いのではないでしょうか。実は今は自分で商品を仕入れて販売することも難しい時代ではありません。
個人で仕入れが可能なサービスも充実しており、売るものを持っていなくても自分のお店を簡単に運営できます。実際に私も初めてのネット販売をモールで行い、数ヶ月後には月商100万円を達成することができました。
そこで今回は初心者でもお手軽に始められるネットショップについて、開業や仕入れに関する基礎知識やアドバイスをまとめました。
メリットだけでなく注意すべきリスクも理解しながら、お店のコンセプトに見合ったサイトや商品を選ぶ参考にしてみてください。
目次
初心者でも簡単!ネットショップ開業はここまでお手軽に
以前はネットショップを作ること自体、大変な時間と労力が必要でした。しかし現在は各種サービスの登場によってあらかじめ必要なものがほとんど揃った状態で開業できます。
難しい知識を必要としないことから個人での開業も増え、コロナを機にネットショップを始めたという人も多く見られます。ネットショップの開業にはどんなメリットがあるのか、この章で整理しておきましょう。
個人事業主でも最短即日でネットショップ開業が可能
ネットショップを開く方法は複数ありますが、手順が少ない方法を選択すれば最短でその日のうちにオープンさせることもできます。手続きは基本的にオンラインとなるため、自宅でお手軽に開業できると考えて問題ありません。
法人だけでなく個人事業主でも開業可能ですが、サイト上には事業者名や住所など「特定商取引に基づく表記」の掲載が特定商取引法によって決められています。表記がない場合には開店できませんので、ショップ名や連絡先などは申請前に必ず考えておきましょう。
ただ個人の場合、住所や電話番号をそのまま自宅や私用携帯の番号を載せるのは非常に億劫かと思いますが、最近ではそのような自身の個人情報を載せずに、別の住所や電話番号を借りられるサービスも充実してますので、ぜひ活用いただくと良いでしょう。
サイトを一から構築する必要がない
かつてはサイトのデザインから購入・決済のシステムまであらゆる仕組みの構築が必要でした。しかしショッピングカート(ASP)の登場で開業までの準備が大幅に短縮され、その機能も年々充実しています。
実店舗でいえばお店のスペースが確保され、棚やレジなども揃った状態で提供されるイメージです。あらかじめ用意されたテンプレートの中からデザインを選べるサービスもあり、専門的な知識がない初心者にとっても安心で便利な環境が整っています。
開設無料のインスタントECならコストが掛からない
ネットショップ開業の大きなメリットといえるのが初期費用の安さです。国内では新規開設の費用を取らないショッピングカートも多く、資金が少なくても自分のお店を持つことは難しくありません。
開業後の費用は月額あるいは年額となりますが、利用できる機能の充実度によって金額は変わります。使いやすさを一定期間無料で体験可能なトライアルのサービスもぜひ活用しましょう。
また本当にスモールスタートしたい方向けには、開業後も無料で利用できるショッピングカートや月額費用のかからないモール出店(Yahoo、メルカリShops、Qoo10など)がオススメです。
決済方法も幅広く設定が可能
キャッシュレスの時代になったことで支払いのスタイルも多様化しています。せっかく魅力的なショップを作っても、決済方法の少なさが売上を下げてしまう要因となるケースも少なくありません。
ショップの利便性向上につながる決済方法についても幅広い中から選べるようになりました。クレジットカードや銀行振込、コンビニ払いなどに加え、近年需要が伸びているID決済、スマホ決済、キャリア決済を導入できるショッピングカートがおすすめです。
ネットショップ開業におすすめのショッピングカート
ネットショップの新規開業でぜひ活用したいのが、店舗運営に必要な機能がひと通り揃っているショッピングカートです。特徴やメリットはさまざまで、プランや料金体系も幅広く用意されています。
立ち上げをアシストしてくれるショッピングカートの中から、ここでは特に初心者やスモールスタートをされたい方向けに厳選したおすすめのサービスをご紹介します。
基本的に挙げたサービス以外の検討は不要とお考えいただいて問題ない厳選ラインナップですので、後はご自身のスタイルに合わせて最適のサービスを検討してみてください。
ちなみに、先ほどお伝えしましたように、自社EC(ショッピングカート活用)以外にもモールへの出店が基本的には集客もある程度担保されていることからも、個人的には初心者にはおすすめてしており、日本全体の市場から考えても有効な手だと思います。
これは国内の楽天やAmazonだけではく、近年は海外への販売を個人レベルでされている方も多くなっていますので、取り扱う商材や販売戦略として良さそうであればその観点で検討するのも良いでしょう。
開業リスクゼロで初心者にも安心「BASE(ベイス)」
登録費用、月額費用ともに基本無料で開業できるBASE(ベイス)。テレビCMで目にする機会も多いことから知名度が高く、開設ショップ数190万を超える業界実績No.1のショッピングカートです。
知識が無くても本格的なショップを開けるので初心者にも利用しやすく、開業後もノーリスクで運営できる点が大きなメリットといえます。拡張機能はアプリで追加が可能で、管理画面上でいろんなオリジナルグッズを作成し、無在庫で出品できる機能も備わっています。
販売にかかる手数料は少し高めですが、一定の売上が立つようになれば月額有料の上位プランで手数料を低く抑えることもできます。
業務効率をアップさせる機能が充実「STORES(ストアーズ)」
BASEと同じくネットショップ初心者向けの国内サービスとして人気なのが「STORES(ストアーズ)」。こちらも最低限の店舗運営に必要な機能が揃ったショッピングカートで、初期費用と月額料金ともに無料のフリープランも用意されています。
サイトデザインは豊富な種類のテンプレートから選択でき、利便性がアップする機能のアドオンも充実しています。梱包と発送の業務を代行してくれるサービスもあり、ショップ運営の効率化につながります。
また動画や音楽といったデジタルコンテンツなど、出品できるカテゴリの幅が広い点や特に実店舗も運営されている事業者様の場合は、店舗のポスレジや決済機能も併せて連動させることができるのも他にはない魅力です。
本格派に適した世界基準のサービス「Shopify(ショッピファイ)」
カナダに運営本社があるShopify(ショッピファイ)。企業から個人まで幅広いユーザーを抱え、2021年現在の導入店舗数は全世界で170万以上と公表されているグローバルなサービスです。
月額制の有料ですが、管理画面に日本語対応が実施されたことで近年は日本国内でも新規出店数が急速に伸びています。よく英語を懸念されるお声もお聞きするのですが、最近はほぼ日本語でも対応が可能です。
カスタマイズも柔軟に行えるので、クオリティの高いサイト構築が可能になり、他と比較して細かい数値データも取得確認ができるため、ネットショップで本格的なビジネス展開を目指す方にとっては好都合のプラットフォームです。
海外配送に対応した機能も充実しており、越境ECの運営を視野に入れている事業者にも高い利便性を発揮するでしょう。
ハンドメイド出品サイトの最大手「minne(ミンネ)」
ハンドメイド商品をネット上で販売したい方に人気なのが「minne(ミンネ)」。GMOペパボ株式会社が運営する国内最大級のハンドメイドに特化した出品サービスです。
ハンドメイド作家の登録が完了すれば、後は出品するだけ。登録料、月額使用料ともに無料なので初心者でも安心して利用できます。
販売中の作品は1500万点以上あり、アクセサリー、ファッション、雑貨、クラフト、食品などジャンルも幅広く、ここでしか買えないアイテムを求めるハンドメイド品愛好家から根強い支持があります。
ネットショップ開業で何を売る?ネットショップで売るものが無い時の仕入れサイト活用
ネットショップで売るものが無い場合、特に個人の方であれば問屋などから直接商材を仕入れるのは簡単ではありません。そもそも人脈もないため直接一から問い合わせをして確認する必要があったり、仕入れロットがある程度の量必要になったりするためです。
そこで活用したいのがオンラインの仕入れサイトです。労力の軽減だけでなく効率的な運営をもたらすメリットも生み出してくれるでしょう。
利便性が向上している仕入れサイトには個人でも利用しやすく、効率的で柔軟なネットショップ運営にもつながるいろんなメリットがあります。
例えば、商品を1個単位で発注が出来たり、ショップに注文をするエンドユーザーの顧客に直接届けてくれる直送サービス(ドロップシッピング)を利用できたり、便利なサイトが多くあります。
ネットショップの仕入れサイトは個人事業主でも利用可能
仕入れサイトは事業者を対象に商材を卸売価格で提供するサービスです。その多くが法人だけでなく個人事業主の利用も認めています。
登録の申し込みは誰でもできますが、一応審査をパスしなければ利用できないサイトも多い印象です。(落ちるということはほとんどありません)
仕入れサイトは基本的には個人消費での購入を認めていないので、登録情報の内容から事業者としての信用に欠けるとみなされた場合、審査で落とされるケースもあるでしょう。
開業届を提出した個人事業主の形態がベターですが、難しい場合には先ほどご紹介したショッピングカートを利用してネットショップを開店させた上で申し込むのが良いでしょう。
ネットショップの仕入れサイトは幅広いカテゴリから商材を選べる
仕入れサイトではアパレル、コスメ、食品、日用品、家電など豊富な種類で卸販売が行われています。幅広く商材を扱うサイトもあれば特定のカテゴリに強いサイトもあり、店舗のコンセプトに合った仕入れサイトを選んで利用することができます。
セールやクーポン、アウトレットなどお得に仕入れられる特典も有効に活用しましょう。また箱やラッピング、リボンなど、商品発送時に役立つ資材を扱うサイトもあります。
ネットショップの仕入れサイトは少ない数量でも仕入れが可能(≒ドロップシッピング)
資金もスペースも限られる個人事業主の場合、なるべく在庫を抱えずに商品を売りたいと考える方は多いでしょう。仕入れサイトでは少ない数での注文もしやすいため、無理のない仕入れを行えるの大きなメリットです。
また在庫を持たずに直送の形で仕入れ販売ができる「ドロップシッピング」に対応したサイトも活用の価値があります。
リスクを抑えた無理のないネットショッピング運営に適しているのも仕入れサイトの長所として捉えたいポイントです。
ネットショップ開業におすすめ仕入れサイト(ドロップシッピング・無在庫可能)
登録申し込みから発注完了までオンラインで済ませられる仕入れサイト。効率よく利益を上げていくためには便利なツールを上手く使うことも大変重要です。
ここでは利用者の多い仕入れサイトをいくつかご紹介します。基本的には仕入れサイトについては、まずは登録が無料であればすべて登録するくらいの勢いが良いです。
理由としては、サイトによって仕入れられるものが違うため、他ショップとの差別化にもなり、求めている商品を見つけられる可能性も高まります。
私個人としては、仕入れサイトは約10サイトほど登録して、求める商品や仕入れ形態、シーズンなどによって使い分けています。
質量ともにレベルの高い品揃えが魅力の仕入れサイト「スーパーデリバリー」
145万点以上の卸商材が掲載されている「スーパーデリバリー」。アパレルやアクセサリーを中心に家具、家電、食品、書籍など取扱いジャンルは幅広く、あらゆる業種の仕入れに対応できる品ぞろえが特徴です。
出展企業数は3000社を超えており、有名ブランドの商材も仕入れが可能です。基本的には複数点を自社で仕入れるスタイルですが、一部商品は直送形式のドロップシッピングにも対応しています。
月額会費制のサービスの形ではありますが、スーパーデリバリーの支援プログラムにより月会費無料での利用も可能となっていますので、一度お試しで登録してみるのも良いでしょう。
安心の月額無料で特典も満載の仕入れサイト「NETSEA(ネッシー)」
「NETSEA(ネッシー)」は商品数200万点以上の国内最大級仕入れサイトです。大手企業からまだ広く知られていないブランドまで色々な商材が用意されています。
様々な仕入れ業者から商品を仕入れることができ、エンドユーザー(消費者)に直接送るいわゆる無在庫・ドロップシッピングの販売形態も可能な業者が多いのも特徴です。
筆者自身もかなり利用しているサイトのひとつです。登録費や会費も無料という点が、コストをかけず気軽に利用できるためかなり大きなメリットです。
セールやクーポンでお得に仕入れられる商材がたくさんある他、初回割引、直送可能など商材探しに便利な特集ページも多数あり、年4回開催されている大型セールイベントもお得な仕入れに活用できます。
美容・健康系の商材に強みのある仕入れサイト「卸の達人」
美容や健康に関連した商材を探したい時に便利なのが「卸の達人」。ダイエット、美容、健康、雑貨の4カテゴリに特化した仕入れサイトで登録費、月会費ともに無料です。
レアなアイテムが多いことで知られていますが、テレビショッピングで紹介された人気商品も掲載されています。小ロットでの仕入れや無在庫仕入れにも対応しており、充実したショップの品ぞろえをサポートしてくれます。
商品画像の使用も可能な仕入れサイト「TOPWHOLE(トップホール)」
「TOPWHOLE(トップホール)」は自由度の高さが際立つアパレルの仕入れサイト。法人個人を問わず無審査で利用ができる月額制の卸プラットフォームです。
月額会費は2000円(税別)なのでそこまで高額で、逆に他競合との差別化(参入障壁)にもなる点を考えると、アパレルジャンルでしっかり成果を出したい方には非常におすすめのサイトです。
店舗運営への大きなメリットとなるのが、掲載されている商品画像をそのまま自分のショップに転用可能な点です。仕入れ後に販売用の画像を作成する手間が省け、効率よく商品数を増やしていくことができます。
スムーズに販売できる無在庫専門の仕入れサイト「TopSeller(トップセラー)」
「TopSeller(トップセラー)」は無在庫での仕入れに特化しており、少ない手間とリスクで販売に移行できるのが特徴です。掲載商品数は約30万点で、インテリアから食品までジャンルは多岐にわたっています。
お試しから全商品コースまで幅広い料金体系があり、事業規模に合わせて利用プランを柔軟に選ぶことが可能です。運営側が指定するショッピングモールに出店していれば、仕入れた商品のデータがショップページに自動同期されるサービスもあります。
個人でも利用可能なAmazon販売をメインとした卸サイト「グッズステーション」
グッズステーションは、法人・個人を問わず、誰でも無料で利用できる輸入雑貨の卸サイトです。実店舗を持たないお客様や副業目的のお客様でも、手軽にネットショップを始めることができます。
まず長年の経験と信頼で築き上げた独自の仕入れルートを持っており、工場と直接取引しています。複数の検品プロセスを経て、品質の高い商品を仕入れることができます。
またグッズステーションでは、年会費や月額費など全て無料で利用できます。Amazonでの出品に特化したサービスも提供をしており、サイト内で卸価格の表示や、サイト非掲載の特別商品の案内も行っています。
さらに、メールや電話対応OKの専属スタッフ制度や、無料の初心者サポートサービスも提供しています。
平均月間利益140万超のドロップシッピング対応仕入れサイト「通販素材.com」
当サイトを活用しているショップの平均月間利益が140万円を超えるというデータがあり、初期費用、月額利用料は共に0円で、費用がかかるのは商品代金のみで、1点から仕入れ・発送が可能なドロップシッピング(無在庫)対応可能なサイトです。
主にインテリアジャンルの商品を取り扱っており、当サイトを運営している企業がオリジナルで開発した商品も多数揃えられているので、ここでしか取り扱うことができない商品があります。
その中には楽天市場の別途ランキングで1位を獲得するなど年間で1億円以上も売れる商品も存在します。
商品点数は約2万6千点ありますが、CSVデータや画像を即日UPできるような体制であるため、時間があまり取れない方や初心者の方でも手軽にスタートできるのも特徴です。
利用はもちろん、商品を確認するためのサイト登録も無料なので、まずはいつでも利用できるように商品確認、サイト登録だけでもしておくと良いでしょう。
季節モノやイベント商材の仕入れに便利なサイト「ザッカネット」
サイト名の通り雑貨の卸販売に強みを持つ「ザッカネット」。約2000の事業者が幅広いジャンルで雑貨・小物類を掲載しています。
季節や年中行事などのテーマ商材、注目ブランドの特集は商材探しに便利です。珍しいニッチなアイテムも多数見つかります。欲しい商材をリクエストできる「バイヤーニーズ掲示板」もぜひ活用したい機能です。
ネットショップで売れるものとは?商品選定のコツとポイント
物販を軌道に乗せるまでが難しいのは実店舗もネットショップも同じです。特に売るものが無い状態で仕入れから始める場合には、商品を選ぶ段階から目利きや計画性が求められます。
何より重要なのは商品を買ってくれる顧客に対する意識。利益につながる仕入れを実現させるために考えるべきこととは・・・押さえておきたいポイントを以下にまとめました。
顧客のターゲットとペルソナを明確にする
忘れてはいけないのが、ネットで販売したとしても購入してくれるのは人間であること。顧客にもいろんな年齢層や生活環境の違いがあり、商品を買うのにも理由があります。
仕入れを利益につなげるためには、商品を購入して使ってくれそうな顧客をイメージすることが不可欠です。性別や年代といった属性のターゲットはあらかじめよく考えておきましょう。
さらにターゲットにいる人の中で、特にどんな生活を送っている人を顧客にしたいか。職業や年収、家族構成、趣味など思いつくままに想像してみる作業も意味を持ってきます。
ペルソナと呼ばれるマーケティングの方法ですが、なんとなく売るのではなく「こんな人に買ってもらいたい」という意思をしっかり固めておくことが、効果的な販促の基盤となるのです。
「売れているもの」ではなく「これから売れるもの」を
人気商品を自分の店舗で売ることができれば魅力的かもしれませんが、ライバルとなるお店も同じことを考えるはず。仕入れサイトは品薄が予想され、在庫を持つことすらできない可能性もあります。
仕入れの商品選びで常に心がけたいのは、先を読むこと。今はまだ関心が薄くても、しばらくして「旬」を迎える商品に狙いを定めるのが仕入れの定石です。
数ヶ月先に需要が高まる季節商品やイベント商品、今後も需要が拡大する市場、次のトレンドになりそうな商品などを早めに抱えて販売するサイクルが利益につながりやすくなります。
ネットだからこそ購入しやすい商品に着目
消費者がネットで商品を購入する利点の1つが「匿名性の高さ」です。人目につく実店舗で買うのがためらわれやすいアイテムはネット販売向きと考えられることから、利益を上げる仕入れに活用する手は悪くありません。
代表的なのが薄毛や顔のしわ、シミなどのお悩み解決に使用するコンプレックス商材と呼ばれるカテゴリ。ダイエットや美容に関係するアイテムも含まれます。ショップページ上での訴求も大事になりますが、薬事法に反する表記や誇大広告には十分に注意しましょう。
また、日本におけるEC化率をジャンル別で考えた際には、「書籍、映像・音楽ソフト」「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」「生活雑貨、家具、インテリア」「衣類、服装雑貨等」はいずれも20%超の市場があります。
また、EC化率の伸長率の観点では、「食品、飲料、酒類」「化粧品、医薬品」は直近10%前後の伸長率ですので、今後もネットでの需要が伸びるジャンルでしょう。
購入者の利益まで考えた販促が有効
仕入れたい商品を選ぶ時、商品が持つ良さだけでなく、その商品を使った消費者にどんなメリットがもたらされるのかを考えることも必要です。
「これはいいです」だけでなく「これを使った人にはこんな良いことがあります」と、使った人にもたらされる利益にまで踏み込んだ販促が購入率をアップさせます。
購入した商品を実際に使用して効果が得られるところまで顧客がイメージできれば、よりコンバージョンにつながりやすいPR が実現できるでしょう。
ネットショップ開業時の仕入れにあたっての注意点
ネットショップでの販売にも相応のリスクが生じます。資金にも限りがあるので、会社経営と同様の計画や戦略がなければまず成功しません。加えて商取引である以上、法律で定められたルールに従うことも大変重要です。
開業して仕入れを行う上で、事業者にはどんな注意が必要なのか。特に気をつけたいポイントを具体的に挙げていきます。
仕入れ在庫を抱えすぎないよう最初は少ない数量で
はじめての仕入れは何かと勝手が分からない部分も多くあります。資金がある内はたくさん仕入れてたくさん利益を出したいという欲にもかられがちですが、在庫を大量に残してしまうことは避けたいものです。
あらかじめ予測した通りの数量で商品を仕入れて売り切るのは、ベテランでも難しいことです。最初はショップの品ぞろえを優先させる意味でも、少ない数量での仕入れあるいは無在庫販売を活用しましょう。
発送の手間を考えてなるべく梱包しやすい商品を選ぶのもコツです。慣れないうちは仕入れと販売を重ねながら、売れ筋の傾向をつかんでいくことから始めてはいかがでしょうか。
使用期限(賞味期限)がある商品の仕入れは慎重に
いろんな商材がある中、仕入れた後にずっと在庫として抱え続けられる商品ばかりではないことを忘れてはいけません。中でも使用期限が明記された商品は、販売できる期間にもリミットがある点をしっかり頭に入れての販売が求められます。
賞味期限がある食品や飲料類はもちろん、使い捨てカイロや乾電池にも使用期限があります。また年単位の手帳やカレンダーも売れる期間はごくわずかなので、在庫がそのままロスとなってしまわないよう仕入れを工夫することが必須です。
「薄利多売」にはリスクも・・・価格のリサーチは入念に
既に多くの購入者がいて、この先も人気が続くと予想される商品で利益を取りたいという考え方もあります。しかしライバルたちも同じことを思っていますから、サイト間で価格競争となるケースがほとんどです。
少しでも販売数を増やしたいために価格を下げる手もありますが、仕入れ力のある業者が相手ではリスクも大きくなる覚悟が必要です。
他業者の価格をリサーチした上で過度な競争になりそうなら手を引くことも大事です。あくまで地に足をつけた仕入れを心がけるようにしましょう。
CS対応もできてこそのネット販売
ネットショップ運営は「商品が売れたらおしまい」では終わらないこともたくさん発生します。購入者にとって商品に関する情報が不十分であれば、質問や問い合わせに漏れなく対応する必要が出てきます。
「商品がなかなか届かない」「頼んだのとは違う商品が送られてきた」といった問い合わせも想定しておかなかればなりません。
リピーターや固定客を増やしてさらに売上を伸ばすためには、顧客対応の早さや丁寧さも大切なファクターです。ショップの信頼度を上げる要素にもなることを忘れないようにしましょう。
販売してはいけない商品、許可が必要な商品に注意
当然ながらネットショップでは何を売っても良いわけではありません。品目によっては免許の取得や公的機関の許可を済ませてからでないと販売できないものに注意しましょう。
酒類や医薬品、健康食品やサプリメントなどの販売には免許あるいは許可が必要です。また中古品についても古物商許可が無ければ販売できません。
同じく海外への販売についても食品や化粧品など、国ごとに輸出が規制される品目がある点には十分な注意が必要です。逆に輸入品についても、販売不可あるいは許可が必要な品目をあらかじめよく確認しておきましょう。
総括|ネットショップ開業で何を売る?売るものが無い場合の仕入れ方法・商品選定・仕入れサイトについて
ある調査会社のデータによると、国内のECサイト・ネットショップの総店舗数は2021年現在で400万店を超えており、その半数以上が無料で開設できるインスタントECです。
取り扱う商材にもよりますがECの市場規模は年々成長しており、ネットショップからの購入には今後も大きな需要が期待できるかと思います。
その一方で競争相手も増えることになりますから、開業後の運営にあたってはより入念な市場調査や仕入れ商材の見きわめが欠かせません。仕入れサイトの活用によって、個人事業主でもいろんな商品を幅広く仕入れることができます。
コストをなるべく抑えながら、顧客が求める商品を売って利益を上げられるよう仕入れの腕を磨いていきましょう。
ネットショップの商品の仕入れの基本と具体例はこちらの記事でも詳しく解説されています。あわせてご確認ください。参考:ネットショップ初心者必読!商品仕入れの基本と具体例 | アクシグ