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越境ECモールShopeeとは?現役運営者が語る、仕組み・特徴・評判・出店方法を徹底解説

2022.04.02

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越境ECモールShopeeとは?現役運営者が語る、仕組み・特徴・評判・出店方法を徹底解説

東南アジア最大級のECプラットフォーム「Shopee」をご存知でしょうか?コロナをきっかけに越境ECの検討をされている経営者も多く、今非常に注目されていますがまだまだ分からないことも多くあると思います。

  • Shopee とはどんなECサービスなのか
  • 手数料は安いが課題やデメリットはないのか
  • 売れるようにするにはどのような工夫をしたらいいのか

そこで今回は、Shopeeへ出店を考えている方に向けて約2年ほど実際に運営をしている私の経験を踏まえて基本的な内容から実際に運用をしてみて感じたことなどを率直にお伝えいたします。

Shopee(ショッピー)とは

Shopee(ショッピー)とは

Shopeeは東南アジアのシンガポールに本社を構える越境ECプラットフォームです。東南アジアでは以前までLazada(ラザダ)というマレーシアのショッピングサイトが有名でシェア1位でしたが、2015年から参入したShopeeが短期間に急成長、2020年にはラザダを抜いてシェアNo.1となっています。

2021年は、世界で最もダウンロードされたショッピングアプリにShopeeが選ばれ、2億件以上もダウンロードされています。日本では2020年の半ばころからShopee Japanを設立し、その圧倒的な手数料の安さをPRに日本人セラーの募集を始めました。

主要なマーケットは以下の通り6カ国のShopeeへ展開が可能です。

Shopee(ショッピー)・マーケット

また、Shopeeが今注目されている理由のひとつに、その手数料の安さがあります。

・出店、店舗維持費は0円
・販売時にかかる手数料はわずか1~2%

私は、アメリカのECサイトであるebayをメインに7年間越境ECに取り組んでいますが、1つ商品が売れると16%は手数料がかかるebayと比べてもいかに手数料が安いかがわかります。

その注目されているShopeeですが、具体的にどんな仕組みなのか、その特徴や出店・運営に関する内容をお伝えしていきます。

動画紹介

Shopeeの仕組み

Shopeeはモール型のECサイトで、日本の楽天市場やYahooショッピングと同じように、Shopeeというモール内に自分の店舗を構えるイメージです。海外のサイトでは、先ほどのebayの仕組みに似ています。

1つの商品に対して複数の出品者が集まるAmazonとは異なり、1つ1つの商品ページを自分で作成し出品する必要があります。直近2月にはセラーからの要望が多かったため、新規出店する条件を大幅に緩和し、10品が必要である新規出店条件を5品目にまで引き下げる発表をしています。

評価システム

店舗の信頼性についてはebayやAmazonと同じように評価システムがあり、購入者からの良い評価が溜まるとSEOも良くなる仕組みです。星5つの5段階評価で、特に問題なく取引できれば星5の評価をつけてもらえます。

対応している発送手段

商品の発送は以下の5つの物流会社が対応しています。

  • 日本郵便(国際便)
  • Fedex
  • DHL
  • 佐川急便
  • ヤマト運輸(クーリエ)

日本人には馴染みがありませんがECMSという東南アジア向けの発送業者も使うことができ、日本郵便のEMSとほぼ同じサービスで低価格で商品を送ることもできます。

出品の言語

言語については基本的には英語で、以下の5カ国に出品できます。

・シンガポール
・マレーシア
・タイ(タイトルだけ自動でタイ語に翻訳)
・フィリピン
・インドネシア(コロナの影響で2022年3月現在新規出店停止中)

出品のツールも基本的に英語で、台湾のみ現地語(中国語 繁体)で出品しなければいけません。私はgoogle翻訳で出品しています。

出品方法について

出品については1つ1つ出品する方法と、一括出品できるCSV出品に対応しています。出品の方法としては日本でのメルカリ、海外でのebayに似ています。CSVでの一括出品にも対応しているので、それを使って効率的に複数商品をリストすることもできます。

決済方法

決済方法についてはPayonnerのアカウントがあれば問題なく、ebayやAmazonでPayonnerのアカウントを持っている人はそのまま使うことができます。

出店方法(日本語サポートもあり)

出店(始め方)についてはShopee Japanが手厚くサポートしておりマニュアルも用意されているので、公式サイトから申請すれば法人はもちろん、個人でも問題なく出店できます。

またアカウントを開設すると、Shopee JapanのサポートチームとLINEで日本語でのやりとりをすることもできるため、困ったら何でもLINEで質問できるので安心です。

具体的な出店方法方について、図の流れに沿ってお伝えします。

Shopee(ショッピー)・出店方法
  1. アカウント開設申請
    フォームから必要事項を入力。初めは1つのマーケットを選択します。フォーム申請後、Shopeeにて審査が行われ、数日後に店舗アカウント開設(本登録)の案内がメールで届きます。
  2. 店舗アカウント開設
    店舗アカウント開設の案内メールが届いたら、メール本文の内容に沿って手続きを進めます。
  3. ショップの基本設定
    セラー専用の管理画面から基本情報を入力し、購入者側から見えるお店のプロフィールを設定します。
  4. 出品
    商品を必ず5点以上アップロードすると出店完了。商品の登録は、1つずつ登録する方法と、一括でアップロードする方法、または外部の管理システムとAPI連携する方法があります。

費用・料金

冒頭でも述べた通り、Shopeeの手数料は出店費用と店舗維持費が無料に加え、販売手数料1~2%と格安です。Payonnerの決済手数料と為替手数料(2~3%)を加えても3~5%ほどの手数料しかかかりません。これは15~16%以上の手数料がかかるebayやAmazonなどの大手と比較すると破格の安さです。それに加え、ebayやAmazonは月額で店舗費用もサブスクで払わなければいけないので、0円のShopeeは魅力的です。

ライバル会社であるマレーシアのLazadaはかなり幅はありますが、それでも6~10%はかかります。ただShopeeについて実は、他にかかるコストがあります。それは広告費です。そしてこの広告費用こそがShopeeを運営する上での1番の課題で、運営側があまり語っていないデメリットと感じる部分で、逆に言えばこの問題を攻略できるかがShopeeでの成功を左右します。

Shopeeには2種類の有料広告が用意されていて、以下2つのアドセンスから選択できます。

  • 検索上位に表示されやすくするSearch Ads
  • カテゴリートップに表示されやすくするDiscovery Ads

もちろん、有料の広告なしで出品することも可能です。ただ、公式に発表が無いので確かではありませんが、1年半出品した私の感覚では、Shopeeの検索順位のアルゴリズムは広告の料金と店舗の評価と実績の2つでほぼ決まっています。

そのため新規の出品者が商品を広告無しで並べた場合、バイヤーがピンポイントで自分の商品名を検索してくれない限り、誰も自分の商品を見つけてくれないという現象が起きます。この問題をわかりやすく、広告を一切使わないメルカリを例に出して説明すると、メルカリは広告が無いので純粋に出品の新しいものからカテゴリーの上位に表示されます。

そのため、広告をかけなくても誰もが平等に商品を売れますが、Shopeeの場合はそれが無く、広告をかけないとカテゴリー上位に商品が表示されません。

つまり、Shopeeとは販売手数料を格安にする代わりに、広告費用をかけなければ売れない仕組みなのです。また、この広告費用は商品のクリック数に応じてかかる仕組みで、商品が売れるか売れないかに関わらず、クリックされれば費用がかかります。

広告費は事前にチャージする仕組みで、例えば5万円チャージすると、クリックされる度にその5万円が消費され、0になったらまた手動でチャージすれば広告が使用できます。Googleのリスティング広告と同じようなイメージです。

自分で広告費をチャージしない限り費用はかからないので、クリックされる度に無限に費用がかかるということはありませんが、この広告費の問題はShopeeを運営する上で避けて通れない問題です。

この点ebayでは、ebayは広告なしでもある程度新規出品は検索上位に表示されます。加えてメインの有利広告であるプロモーテッドリスティングは、広告から商品が売れた時にのみ発生する成果報酬型で、クリックのみで費用はかからない仕組みです。

出品者側からみた課題とデメリット

ここでは先ほどの広告費に加え、約2年間出店していて感じる課題とデメリットをまとめます。

複数国へ出品する手間

例えばebayであれば基本的にebay USに出品すれば全世界から注文が入りますが、Shopeeの場合、Shoppeeシンガポールに出品したらシンガポール人しか買えませんし、台湾に出品したら台湾人からしか買ってもらえません。そのため仮に4カ国に出品しようと思ったら、同じ商品でも4カ国分出品の作業をする必要があります。

幸いカテゴリーは統一してくれているので、英語で出品用のCSVを1枚作れば価格を現地通貨に直すくらいで一括出品できますが、出品数が多いと相当手間がかかってしまいます。

複数国に出品した場合の在庫管理

Shopeeは各国で別々のサイトなので、在庫も連動していません。そのためAの国で在庫切れになったら、B国でもC国でも手動で在庫数の変更をする必要があります。

人口があまり多くない

全世界に販売できるebayに対して、Shopeeが展開する主要な国すべて合わせても日本と同じくらいの人口にしかなりません。

インドネシアが入ると1カ国で日本の人口より多いので話が変わるのですが、現在インドネシアの出品はできません。そのため、頑張って出品しても日本と同じくらいの人口しかターゲットにできないのです。

おすすめポイント

上記のようなデメリットがある中で、それでも出店し挑戦する価値があるとおすすめできる理由があります。それはライバルの少なさと、東南アジアというブルーオーシャンに初期費用なしで乗り込めることに尽きると思います。

現在EC業界においてShopeeはまだ出店企業が数少ないブルーオーシャンです。先ほど挙げたデメリットからもわかる通り、多くの人が手数料の安さに引かれ出店するものの、売れずに諦めるという人が多いのが現状です。

逆にここで自分しか売っていない売れ筋の商品や継続販売によるリピーターの獲得ができれば、自分の独壇場で商売ができるでしょう。そのためebayやAmazonで既に実績はあるが、他の場所でも販路を拡大したい人にとっては挑戦する価値があると思います。

私自身まだまだですが、徐々に需要のある商品は掴めてきており、広告なしの運営でもユーザーが検索やリピートで買ってくれるようになっています。

どうしたら売れるのか

ではどうしたら売れるようになるか。ここでは私の経験を踏まえて、Shopeeでできる工夫をいくつかお伝えします。

無料で使えるプロモーション

まず、有料の広告をある程度かけるのは前提ですが、Shopeeでは広告とは別に無料で使える割り引きプロモーションや、Shopeeの販売促進キャンペーン(楽天スーパーセールのようなイベント)があります。これらは積極的に活用しましょう。

東南アジアでの商品選定

商品の選択は非常に重要です。思い切って1カ国に絞って、徹底的にその国の需要にあった商品を売るのも良いかもしれません。

バイヤーとの積極的なコミュニケーション

バイヤーとのコミュニケーションは、LINEチャットのような感じでメーセージのやりとりができる仕組みとなっています。お客もこれを使って気軽に質問をしてくるので、こまめに対応して購入してもらえる信頼を作りましょう。

日本ではまだあまり馴染みはないかもしれませんが、海外ではチャットでのコミュニケーションが非常に活発に行われています。実際に、「こんな商品を探しているのですが、日本にありませんか?」という質問もよく来ます。

評判・口コミ

越境ECが成功しない要因の一つは、ローカライズのための初期投資をしなければ、成功可否が分からなかったこと。 一方で、最近のLAZADAやShopeeは日本から最低限の投資と労力で越境ECを行えるので、中小事業者も可能性を探る意味でも出店はおすすめ。 (今なら手数料も低い。)

Twitter – @nakaocky

東南アジアでの越境 ECは「Lazada」と「Shopee」がおすすめです。その理由は次の3つ

① 圧倒的に低コスト
② 短いスパンで PDCAを回せる
③ 他䛾マーケ施策と相乗効果が生まれる

Twitter – @kyosuke_global

総括

Shopeeは手数料が安いだけでなく、広告費が必要だったり、人口の問題があったりと一筋縄でいかないことがご理解いただけたと思います。

ただ、東南アジアという数少ないEC業界でのブルーオーシャンに、出店手数料0で参入できるShopeeは一度挑戦してみる価値は大いにあるでしょう。

またモールという形ではなく、自社ECで国内と並行して海外へも比較的容易に販売が可能なShopifyでの取り組みも昨今では十分に検討の余地は大きいかと思います。Shopifyについては意外と細かくはご存知ない方も多いので、以下記事にて詳しく内容をまとめてますので、よろしければ併せてご覧ください。

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