ショッピファイの料金・手数料は他と比べて実は安い?具体的にシミュレーション比較
2022.04.25
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ショッピファイをお聞きになられたことのある方の中には、ショッピファイの料金や手数料が他と比べて高いという印象をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
導入可否の判断については、もちろん単純な金額だけでの比較ではないかと思いますので、今回は総合的にどちらが料金的な観点で割安か、という内容で主にショッピファイの料金体系についてお伝えしながら、必要に応じて類似サービスとの比較もしていきます。
ちなみに、ショッピファイの具体的な凄さやその評判・口コミなどはこちらの記事でご紹介してますので、よろしければ併せてご覧ください。
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ショッピファイ(Shopify)の料金・価格
まずショッピファイには3つの通常プランと「Shopify Lite」「Shopify Plus」があります。今回はほとんどの方が利用される通常プランの3つについてお伝えします。以下、料金体系をご覧ください。
ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
---|---|---|---|
月額料金 | 29USドル | 79USドル | 299USドル |
スタッフアカウント数 | 2 | 5 | 15 |
日本のカード(JCB除く) | 3.4% | 3.3% | 3.25% |
JCBカード | 4.15% | 4.1% | 4.05% |
海外/AMEXのカード | 3.9% | 3.85% | 3.8% |
Shopifyペイメントを 利用しない場合の追加料金 | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
上記の通り、ショッピファイはどのプランも共通して初期設定は発生せず、かかる費用は月額料金と決済手数料の大きく2つです。利用できる機能やサポートサービスの内容によってプランが分かれており、それに応じて月額料金、決済手数料が異なっています。
スタッフアカウント数の上限もプランによって異なっていますが、そこが問題なければ基本的には始めはベーシックプランで全く問題ないでしょう。クレジットカード情報を入力せずに無料体験が14日間利用でき、スタート後のプランの変更もいつでも可能なため、まずは気軽に操作を試してみるのも良いかもしれません。
また、すべてのプランは月ごとの契約で契約期間の縛りはありませんが、1年、2年契約のプランもあり、その場合には1年契約で10%、2年契約で20%のそれぞれ割引があります。
そしてよくご質問いただくサーバーやドメインに関して、自身でサーバーを用意する必要はなく、ドメインは購入することもできますし、そのままお持ちのドメインを使用することもできます。ちなみに、ショッピファイ登録時に、無料で「myshopify.com」のドメインをすべてのストアに提供もしています。
類似サービスとの比較
ここでは、ショッピファイ(Shopify)とよく比較される3つの類似サービスの料金・手数料などの金額を表で比較してみましょう。
サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | 決済手数料 | 取引手数料 |
---|---|---|---|---|
shopify | 無料 | 29USドル〜 | 3.25%〜3.4% | 無料 |
BASE | 無料 | 無料〜5,980円(税込) | 2.9%〜3.6%+40円 | 0%〜3% |
STORES | 無料 | 無料〜2,178円(税込) | 3.6%〜5% | 無料 |
MakeShop | 11,000円(税込) | 11,000円(税込) | 3.14%〜3.19% | 無料 |
BASE、STORESは初期費用も月額も無料で始めることはできますが、その場合は決済手数料が他と比べてかなり大きくなり、ビジネス規模が大きくなればなるほどその金額負担が大きなるため、およそ月商30万円以上を目指すのであれば、今後のカート移行の可能性も考えると無料ということにこだわる必要は必要はありません。
それよりも、最終的に少しでも大きなビジネス規模を目標にしているのであれば、始めは多少コストがかかったとしても、その後のカート移行コストがかからず最初からサイトの作り込みに注力できるという意味でも、運営時に必要な機能面を重視しつつ併せて金額コストを比較するほうが良いでしょう。
最近では、BASEが「グロースプラン」という新たな料金プランを発表し、従来までのプランでは売上規模が大きくなると手数料の金額負担も大きくなる形から、月額料金を有料(5,980円)にすることでショップの規模が大きくなっても選ばれるような設計変更を行いました。
今後も料金体系自体の差はほとんどなくなり、最終的には機能や操作性などの観点での比較になるかと思いますので、より自社の会社全体、また中長期的な視点といった観点での選択がより重要になるでしょう。
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ショッピファイ(Shopify)の手数料
類似サービスとの比較表にて記載しておりました手数料ですが、Shopifyではプランによって多少料率が異なり、その他に細かい部分で「決済方法がShopifyペイメントかどうか」や「クレジットカードの種類」によっても変わります。
また、詳しくは後述いたしますが、Shopifyが連携している決済代行サービスを利用することで、月額費用はかかる代わりに、通常より手数料を下げられさらに豊富な決済手段を追加することもできます。
ショッピファイの決済手数料
ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
---|---|---|---|
月額料金 | 29USドル | 79USドル | 299USドル |
日本のカード(JCB除く) | 3.4% | 3.3% | 3.25% |
JCBカード | 4.15% | 4.1% | 4.05% |
海外/AMEXのカード | 3.9% | 3.85% | 3.8% |
Shopifyペイメントを 利用しない場合の追加料金 | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
ショッピファイペイメントとは
ショッピファイペイメントは、Shopifyが展開している独自の決済サービスで、Shopify ペイメントを利用することで、ストア作成後すぐに主要な決済手段(Apple Pay・Google Pay決済含む)の利用が可能になり、決済サービスごとの個別の設定や入力作業が不要になります。

また、同時に簡単な設定作業を行うだけで、海外ユーザーの購入に便利なPayPalやより購入UPを図ることができるAmazon Payの利用も可能になります。そのため、ショッピファイでストア開設するのであればショッピファイペイメントはほぼ必須と言っても過言ではないくらい非常に便利かつ重要なサービスです。
ショッピファイの消費税
Shopifyの月額料金などの表記がドルのため、日本での消費税についてのご質問もいただくことがありますが、結論、Shopifyは海外事業者ですので非課税対象になります。月額料金及びクレジット取引料金として扱われるShopifyの決済手数料も、消費税はかからず非課税対象です。
SBペイメントサービスとは
先ほどお伝えした、Shopifyが連携している決済サービス会社についてご紹介します。
SBペイメントサービスは、ソフトバンクの100%子会社が運営する決済サービス会社(SBペイメントサービス株式会社)が提供しているサービスであり、決済サービス以外にもカード発行業務やカード加盟店業務など幅広い決済関連サービスを展開している会社です。
Shopifyプランの特徴

5大国際ブランドに対応していますが、VISA、MasterCardのカードの場合3.15%、その他JCB、AMEX、Dinersの場合は3.45%の決済手数料に変わります。クレジットカード決済のみであれば、初期費用5,000円(税別)、月額1,000円(税別)を追加で支払うだけで上記料率でのカード決済が可能になります。
つまり、Shopifyペイメントを併用することで、ベーシックプランの場合であればVISA、MasterCardのカードの場合0.25%、その他JCB、AMEX、Dinersの場合0.45%それぞれ料率を引き下げることが可能です。
月額1,000円(税別)については、ショップの利益が月4,000円以上出る段階で導入の費用対効果が合いますので、早々に数十、数百万を目標にされているショップであれば、当初から導入設定をしておいたほうが機会損失が無くなる意味でも良いかもしれません。
また、日本国内でのQRコード決済でシェアNo.1(約45%)、特にYahooショッピングなどでは最近非常に利用が高まっているPayPayも、初期費用1,000円(税別)、月額費用1,000円(税別)で利用が可能になります。
ショッピファイの決済の特徴(強み)
ショッピファイの決済の特徴ついては、大きく以下の3つがあります。
- 決済手段の多さ
- 入金サイクルの早さ
- 利用開始までのスピーディーさ
それぞれについて、もう少し詳しくお伝えいたします。
決済手段の多さ
Shopifyでは、Shopifyペイメントから仮想通貨まで、以下のような非常に幅広い決済手段の利用が可能です。Shopifyの公式サイトによると、2020年10月現在日本に拠点を置いているショップストアは29種類の決済方法が利用できるようです。
- Shopify ペイメント
- Apple Pay
- Google Pay
- Shop Pay
- PayPal
- Amazon Pay(アマゾンペイ)
- KOMOJU
- 携帯キャリア決済
- Paidy
- GMOイプシロン
- SBペイメントサービス
- 2Checkout
- CyberSource
- BitPay
ECにおける決済手段の多さは、そのままユーザーの利便性の向上に繋がるため、分かりやすくCVR(転換率)が上がり、購入に至りやすいという分析データが既に多く出されています。
そのため、これだけ多くの主要な決済手段が利用できるShopifyでのEC構築は、それだけで差別化につながる要素もあり、これらを登録後すぐに利用ができる体制があるのも、Shopifyの魅力の1つです。
入金サイクルの早さ
Shopifyでは、申請した翌週の金曜日に入金されるサイクルですが、例えば先ほど比較に出ましたBASEでは、振込申請から10営業日後、メイクショップでは月末締め、翌月末入金というかなり長いサイクルです。
メイクショップでは即日入金をサービス化する形で外部との提携も行ってはおりますが、それだけショップオーナーが入金サイクルを重要視しているということでもあります。
ましてや個人やスモールチームのような小規模事業者であればよりその重要性は増すはずですので、この点もShopifyの魅力の1つでしょう。
利用開始までのスピーディーさ
これだけ豊富な決済手段がありますが、その利用までのスピードもかなり早いのも魅力の1つです。ショッピファイペイメントについてはお伝えしたように、ショップ開設と同時に即日利用が可能です。
また、PayPalやAmazon Payについても、即日あるいは数日中には利用が可能で、ショップをオープンするまでに決済で滞ることはぼほありません。
個別に各決済サービス会社とのやり取りをする手間もかからないため、その分、商品登録や各種細かい設定業務など他に必要な取り組みにリソースを割くことができます。
総括
今回は、昨今日本でも非常に利用者も増え気になっている方も多いであろうショッピファイについてご紹介しました。
これまで1番ボトルネックとされていた英語表記についても直近日本仕様がかなり増え、些細なものであれば最近の翻訳機能もかなり性能が良いため、問題なく進められます。
個人的には、よほど何かしらの事情で都合が悪いという方でなければ、まずは無料期間だけでもショッピファイに触れて試してみてほしいと思っています。