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GA4とUAの違い・移行時の注意点・活用メリットを分かりやすく解説

2024.03.24

想定読了時間 5 分
GA4とUAの違い・移行時の注意点・活用メリットを分かりやすく解説

ECサイトの集客や売上改善のため、アクセス解析ツールの「Googleアナリティクス」を活用されている方は多いのではないでしょうか。

そのGoogleアナリティクスの旧バージョンであるユニバーサルアナリティクス(UA)は、2023年7月1日以降、データ取得ができなくなります

  • GA4でできることと、UAとの違いは何ですか?
  • GA4導入を検討しているが、移行しない場合、どうなりますか?
  • GA4へ移行したが、どのように活用すればよいですか?

そのため本記事では、上記のような方に向けて、GA4とUAの違い、GA4に移行しない場合のデメリット、GA4活用のメリットについて、GA4を導入して約1年経過した筆者が実際の事例を交えて解説します。

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GA4とUAの違い

Google Analytics 4(GA4)とUAの違い

端的にお伝えすると、GA4はUAよりもユーザー中心の分析が可能になり、機械学習を用いてユーザーの購買を予測したり、BigQueryというクラウドデータウェアハウスと連携できるようになりました。

従来のGoogle Analytics(UA)は、主にページビューを中心にデータを収集し、それに基づいてユーザーの行動を分析してましたが、新しいGoogle Analytics 4(GA4)は、イベントベースのモデルを採用しています。

このモデルを採用することで、ユーザーがウェブサイトやアプリで行う各種アクション(ページビュー、ボタンクリック、スクロールなど)を個々のイベントとして捉え、それらを分析することを可能になりました。

また、GA4のイベントベースのアプローチは、ユーザーの行動をより深く理解することを可能にします。

例えば、特定の商品ページを見た後にどのユーザーがカートに商品を追加したか、または購入に至ったかなど、ユーザーの行動パスを詳細に追跡できます。

これにより、EC運営者はユーザーの行動をより具体的に把握し、マーケティング戦略をより効果的に計画することができます。

以下、それぞれの内容についてもう少し詳しくお伝えします。

UA:ページ間の遷移、GA4:ページ内での行動を重視

GA4は、UAと比較すると、まずは計測方法が違います。UAではページビュー・セッション中心のデータ収集でしたが、GA4ではイベント中心のデータ収集です。これにより、ページ内のユーザーの行動をより詳細に分析することができます。

例えば、ECサイトで、商品ページ内の特定のボタンクリックを測定することを考えてみましょう。UAでは、単にページのページビュー数を把握することはできましたが、特定のボタンがクリックされたかどうかまでは分かりませんでした。

GA4では、イベントトラッキングを使用することで、クリックイベントに対するパラメータを設定することができます。具体的には、ボタンのIDやクラス、ターゲットURLなどの情報をパラメータとして追加します。これにより、ユーザーが実際にそのボタンをクリックした場合にのみイベントが計測されます。

このトラッキングの設定を行うことで、ページビューに加えて、ページ内でのユーザーの行動パターンや傾向を把握することが可能になりました。

機械学習を用いた予測分析によりユーザー行動を予測

GA4では機械学習を活用した「予測分析」が導入されています。予測分析は、過去のデータに基づいて将来のユーザー行動を予測し、それに基づいてマーケティング戦略を立てることができます。

ECサイトでは購入というイベントに対して、イベントが発生する可能性について予測ができます。例えば、今後7日以内に購入に至る可能性が高いユーザーを予測することができますので、そのユーザーに対してリターゲティング広告を配信するなど、広告のターゲティングにも活用することができます。

BigQueryと連携し、14ヶ月以上のデータを蓄積・分析

BigQueryとは、Googleが提供するデータウエアハウス製品です。データウエアハウスとは各種システムから分析用に収集した膨大なデータを蓄積できる倉庫のようなシステムです。

UAでは生データの取得やビッグデータの分析には有償のサービスを利用しなければなりませんでしたが、GA4とBigQueryを連携することで、GA4の生データをSQLで分析でき、既存データと統合やBIツールを使用して可視化することができます。

またUAでは、最大50カ月までのデータを保持することができますが、GA4は最大14カ月までです。それより過去のデータを蓄積・比較するには、BigQueryとの連携が必要になります。

Google アナリティクス 4(GA4に移行しない場合のデメリット

2023 年7月1日をもって、UAにおけるデータ取得は停止されました。UAの蓄積データや設定項目をGA4に移行はできないため、UAが閲覧できる内に、GA4への移行をおすすめします。

UAデータ取得:無償版は2023年7月1日、有償版は2024年7月1日まで

2022年10月27日、UA360(有償版)の計測期限が2023年10月1日から2024年7月1日に延長されることが発表されました。UA(無償版)の期限は変わらず2023年7月1日のため、期限までに対応が必要です。

期限までに対応しない場合には、データ取得ができなくなるため、過去のデータを比較したい際に、データが存在しない空白期間が生まれてしまいます。

またUAをGoogle広告のアカウントとリンクされている場合には、7月1日以降データが転送されなくなりますので、UAから目標や e コマース トランザクションをインポートして入札を行っている場合には、切り替える必要があります。

GA4の計測方法・設定の違いや、取得できるデータ差異

GA4はページビューではなく、イベントを基準にデータを取得するため、事前に測定したい項目に対してそれぞれイベント設定する必要があります。特にECサイトでは重要な計測項目である購入までの各イベントを設定する必要があります。

またGA4では直帰率に変わる新たな指標として、エンゲージメント率という指標が追加されています。ページ内に動画が設置されるケースなど、1ページに情報が集約され、ページ間で遷移しなくとも目的のコンバージョンイベントが発生するケースや、同じ1ページ閲覧であってもページ滞在時間が1秒と10秒では価値が異なることを考慮した指標です。

その他にも設定しないと見れない項目や、測定方法の差異からUAとでは集計結果が異なるため、早めにGA4に移行しデータに慣れることをおすすめします。

UAデータ閲覧:2024年1月1日以降にサポート終了予定

UA(無償版)のデータ取得は、2023年7月1日までですが、Google社より、取得済みのデータには、7月1日以降、少なくとも6ヶ月間アクセスが可能との発表がありました。

つまり、2024年1月1日までに、過去の取得データをCSV等でエクスポートして保管しないと、GA4導入以前のデータを閲覧することができなくなります。

過去のデータと比較を予定している場合は、事前にデータを保存しておくことをおすすめします。

Google アナリティクス 4(GA4)のメリット活用のメリット

GA4の特徴として、機械学習を活用した「予測分析」が導入されています。ECサイトでは、eコマースイベントを実装することで予測オーディエンスの作成が可能になり、サイト改善や購入予測に活用することができます。

Google アナリティクス 4(GA4)メリット① 予測オーディエンスの活用

7日以内に離脱する可能性が高いユーザーや、7日以内に購入する可能性が高い既存顧客などの、ユーザーの温度差について把握することが可能です。

離脱する可能性が高いユーザーには、リエンゲージメントキャンペーンで掘り起こし、購入する可能性が高いユーザーには、リマーケティングキャンペーンで購入の一押しをするなど、効果的な広告運用に活用できます。

Google アナリティクス 4(GA4)② eコーマスイベントの活用

ECサイトを運営する上で、計測すべき各イベント(商品詳細ページにアクセス⇒商品をカートに追加⇒決済ページにアクセス⇒購入完了)を一連の流れとしてeコマースイベントとして設定することで、カゴ落ち等、どこが購入完了までのボトルネックになっているか分析が可能になります。また一定数のデータが蓄積すると予測オーディエンスが利用可能になり、データ量によって予測の精度が高まるため、ECサイトでGA4を導入後、eコマースイベントをまず設定することをおすすめします。

Google アナリティクス 4(GA4) ③ 商品の在庫管理・予測に活用

先程はユーザー軸で、購入プロセスのボトルネック分析や、購入予測に使えるeコマースイベントについて触れましたが、商品属性情報をパラメータとして記録することで、商品軸でさらに詳細な分析が可能になります。

例えば、商品名や販売価格を商品パラメータとして設定することで、ページ表示数に対する購入数の割合を分析し、在庫管理や販売収益の予測に役立てることができます。

ただし、商品情報として設定する値はECサイトのデータベースと連動させる必要があり、Javascriptを使用するなど実装には専門スキルが必要になります。

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総括|GA4とUAの違い・移行時の注意点・活用メリットについて

GA4はUAと比べてユーザー中心の分析が可能になりました。

イベント中心のデータ収集により、ページ内の詳細な行動分析ができます。そのためUAより深い分析が可能になり、予測の精度が向上します。

このようにGA4ではできることが多岐に渡る反面、活用するには設定項目も複雑になり、JavascriptやGoogleTagManagerの知識も必要になります。

ECサイトを運営する中でGA4の導入を検討されている方、導入後の設定が難しく活用ができずにお悩みの方は、お気軽に弊社までお問い合わせください。


当社では上記のような実際に運用経験もあり、現場で培った知見やノウハウをもった方が実際に実務部分のサポートまで行うサービスを提供しております。

売上拡大のための施策立案や実務のマンパワーも足りないという企業様はぜひ一度当社までお問い合わせください。

これまでのECコンサルや運営代行などとの運営体制の違い、コスト構造の違いなど具体的にどのような仕組み、取り組みで、どのような結果が出ているのかなどお話させていただきます。

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