ShopifyとBASEを比較!どっちが売れる?違いや目的別の選び方について解説
2024.07.01
「ShopifyとBASE、どちらを選ぶべき?」「ShopifyとBASEの違いはなに?」
ECサイト立ち上げを考えている方々の中で、このような疑問や議論はよく耳にします。
単に費用や機能性を比較するだけでなく、その状況や目的に合ったカートシステムを選択することで、将来的に後悔することなく、満足のいくECサイト運営が可能になります。
本記事では、ShopifyとBASEをどのような状況や目的で選ぶべきかを解説します。
なお、弊社では、Shopify制作代行・運用代行サービスを行っております。
制作から運用サポートに至るまで、一貫したサポートを行っていますので、Shopifyについて何かご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
目次
ShopifyとBASEどっちが売れる?比較すべき項目について
結論から言うと、ECプラットフォームによって売れるかどうかが決まるわけではありません。「理想の自社ECサイト像を実現できるかどうか」によって決まるといえるでしょう。
ShopifyとBASEの機能や料金を比較する情報は多く出回っていますが、多くの場合、「理想の自社ECサイトとは何か」を考えるステップが欠けているように感じます。
機能や料金だけを比較しても、理想の自社ECサイト像が明確でなければ、混乱を招くだけです。弊社としては、以下の5つが理想のECサイトとして必要な内容だと考えています。
- 理想とするデザイン・販売方法が実現できる
- 売上を拡大させられる機能や仕組みが豊富
- 運用業務フローを効率化・自動化できる
- サイトの安全性やトラブルが少ない
- サイトの運営にかかるコストが比較的安い
弊社は、上記の5つを念頭に置いて、ECサイト全体を総合的に評価する必要があると考えています。ただ、中にはこだわりが強い方もいると思いますので、後は優先順位の問題です。
例えば、「どうしてもコストを抑えたい」、「セキュリティを最優先したい」といったニーズに応じて、優先順位は変わります。
全ての項目で優れているECプラットフォームは存在しないため、ある部分が良ければ他の少々劣る部分を許容するという総合的な判断が求められます。
また、ShopifyやBASEが適さない場合もあります。例えば、ZOZOTOWNのような大規模なプラットフォームや特殊な配送方法が必要な食品販売など、特定のニーズには合わないこともありますが、これは比較的稀なケースです。
すべての個別事情に対応するには、その領域特化のカートを利用するか、パッケージ・スクラッチ開発を行うしかありません。パッケージ・スクラッチ開発にかかる費用と運用コストは桁違いなので、一般論としての議論にはなりにくいのが実情です。
以降では代表的な3つの項目で比較した内容をお伝えします。
ShopifyとBASEの比較①デザイン・カスタマイズ性
BASEとShopfiyは同じようにテーマのテンプレートが無料のもの有料のもの存在しますが、そこから更に自社に求める機能や導線設計をする際のカスタマイズ性に差があります。
BASEでは複雑なカスタマイズができないため、ある程度制限のある範囲での構築になりますが、Shopfiyの場合はHTML・CSSはもちろん、liquidといった専門技術で、より自由度の高いデザインの実現が可能です。
ShopifyとBASEの比較②機能や仕組みの豊富さ
こちらも同じくアプリというものが両者に存在しますが、その数や質が異なっています。BASEの場合、BASEが連携している限られたアプリを利用できる程度でありますが、Shopifyは8,000を超えるアプリが存在します。
その他、元々のサイト構造が相対的にGoogleと結びつきが強く、SEOで自然検索流入の拡大が見込めます。
また、広告運用におけるデータ連携が容易で配信精度が高く、Google、Meta、Pinterest、Tiktok、Criteo、SnapChatといった広告媒体との連携がスムーズでピクセル設置の精度が高いです。
ShopifyとBASEの比較③料金プラン
BASEでは月額利用料が0円でネットショップを開設できます。売上が上がっていけばいくほど手数料の支払いが生じますが、売れなければコストは0円のままですので短期的な導入リスクは極めて低いと言えるでしょう。
また初期費用がかからないため、ネットショップ運用を気軽に始めやすいのが最大の利点と呼べるでしょう。
一方、Shopifyはすべて有料プランであり、最低でも25ドル(年一括支払いの場合)が必要です。ただし、売上が伸びてくると月額費用がBASEより割安となってくるというメリットがあります。
Shopify | BASE | |
---|---|---|
固定費 | 25ドル | 16,580円 |
手数料 | 3.55% + 0円 | 2.9% + 0円 |
機能 | ◎ | △ |
デザイン | ◎ | △ |
安全性 | ◎ | ◯ |
容量 | 制限なし | 制限なし |
決済手段 | ほぼ搭載 | 一部制限あり |
他カートシステム含めたより詳しい内容については、以下の資料に記載してますので、ぜひ無料でダウンロードしてご覧ください。
BASEがおすすめな場合
上記を踏まえた上で、ShopifyではなくBASEの利用がおすすめな場合を4つ紹介します。総じて、ECサイトの拡大を検討していない人には、BASEが向いているといえるでしょう。
単純に国産が好き
国産のサービスが好きな人には、BASEがおすすめです。BASEは、日本の企業であるBASE株式会社によって運営されており、全機能が日本語で利用できます。
一方でShopifyは、カナダ発のECプラットフォームです。日本語にも対応していますが、追加機能のアプリは海外産のものが多く、英語の知識が必要となる場面もあるでしょう。
外部の手を一切借りずに単なる簡易的なECサイトを持ちたい
BASEは、ECサイトの開設がとにかく「簡単に・早く」できるプラットフォームです。立ち上げから商品の登録・販売までが30分〜1時間ほどで完了します。
日本の企業が運営していることもあって、慣れ親しんだUIで簡単に使えますし、YouTubeや本などでもBASEの解説は多いので、初心者でも使いやすいです。
ただし、BASEでは機能拡張のために用意されているアプリは50程度で、機能拡張には限度がありますし、デザインのカスタマイズも限定的です。
それはある意味で「難しいことはやらずに、最低限のことだけに集中できる」ということですので、デメリットというよりも、捉え方次第ではあります。
集客やリピート施策などを考えずに単なる購入地点としてのEC機能が欲しい
事業としての拡大として考えるのではなく、趣味や副業レベルで「作った商品を販売できる場所が欲しい」という場合にもBASEはおすすめです。
BASEは、月会費や年会費が無料で、商品が売れた際にのみ手数料が発生するため、商品が売れなかった場合でも損失はありません。「販売利益が運営費を下回るかもしれない」という不安がなく、気軽にECサイトを立ち上げることができます。
注意点としては、BASEは手数料が高めに設定されているので、売上が伸びれば伸びるほど負担額が大きくなります。ある程度の売上が見込める場合は、Shopifyを検討した方がよいでしょう。
ネットショップ運用を試みたいが、どの程度続けるか不確かで、将来的なビジネス規模の大幅な拡大を特に望まない場合、BASEは十分に対応可能です。
集中アクセスがない、想定していない
サーバーが許容している数以上のアクセスがあった場合、「なかなか決済画面に進めない」というような不具合が起こります。これは例えば、期間限定セールなどでよく発生します。
BASEは許容アクセス数の限度が低いため、Shopifyと比較すると、アクセス集中による不具合は起こりやすいといえるでしょう。
Shopifyは、1分間に1万件の注文処理にも耐えれるほどサーバーインフラを持っており、アクセスが集中してもサーバーダウンは滅多に起こりません。
Shopifyがおすすめな場合
次に、Shopifyの利用がおすすめな場合を4つ紹介します。総じて、ECサイトを事業として拡大していきたいと考えている人には、Shopifyが向いているといえるでしょう。
中長期的に徐々にでもECサイトを成長させたい
ShopifyとBASEを比較した際の最大の違いは、「拡張性」にあります。
Shopifyでは、足りない機能をアプリで簡単に追加できますし、デザインのカスタマイズも可能です。最初はシンプルなECサイトから始めても、事業の拡大に合わせて機能を追加し、ECサイトを成長させることができるのがShopifyの特徴です。
Shopifyは、月額費用やアプリの費用がかかりますが、各種手数料の金額が低めに設定されています。売上が伸びれば伸びるほど、BASEよりも費用対効果が大きくなります。
多少外部の手を借りても良いサイト、売れるサイトを作りたい
Shopifyは、カスタマイズ性に優れたECプラットフォームです。初心者でもプロ仕様のサイトに仕上げることができますが、デザイナーやエンジニアによる手助けがあれば、さらにこだわりのあるデザインのECサイトを開設できます。
また、アプリを利用して簡単に機能を追加でき、集客対策や物流・発送の効率化なども行えます。対応できる範囲が広いので、さまざまな人のニーズに合致するでしょう。
ただし、アプリには月額費用が追加でかかるものも多数ありますし、制作会社に依頼したりすると当然費用はかかってきますので、どこまでサイトを作り込むかは、費用対効果を見据えて取り組みましょう。
定期購入、BtoB卸売、ギフト販売、海外販売などの販売方法を考えている
Shopifyは、多様な販売方法に対応した柔軟性があります。例えば、定期購入モデルを導入する場合、Shopifyアプリストアから定期購入アプリを追加することで、簡単に定期購入オプションを導入することができます。
また、BtoB卸売を行う場合には、Shopify Plusプランを利用することで、カスタム価格設定や専用のBtoBポータルを構築することができます。
さらに、ギフト販売に特化した機能も充実しています。例えば、顧客がギフトメッセージを添えて注文できるようなカスタマイズや、ギフトラッピングのオプションなどを簡単に設定することができます。
海外販売に関しても、Shopifyは国際対応が充実しています。複数の通貨や言語のサポート、異なる国や地域への配送オプションの設定など、海外販売をスムーズに行うための機能が豊富に用意されています。
セキュリティ面やサイトトラブルなどを絶対に避けたい
Shopifyは、クレジットカード情報のセキュリティ基準「PCI DSS Level 1」を取得しています。さらに、2段階認証やユーザーのアクセス権限設定も施されています。
これにより、外部からの不正アクセスを防ぐ環境が整い、高い安全性を誇るプラットフォームであると言えます。
また、Shopifyのサーバーは1分間に1万件の注文処理が可能であり、ページの読み込み速度が遅くならないように最適化されています。これにより、サイトトラブルが起こりにくい傾向があります。
BASEからShopifyに移行できる?
BASEからShopifyへの移行は、CSVファイルを使えば可能です。BASEからCSVファイルを出力(エクスポート)し、Shopify側に入力(インポート)します。
BASEからShopifyに移行することは可能ではあるものの、将来的にShopifyを利用する予定がある場合、なるべく最初からShopifyを利用することをお勧めします。
実際にプラットフォームを変更する際には、サイトの再構築に伴う膨大な時間と労力、URLの変更によるSEO戦略の見直し、外部サイトからのリンク修正など、見落としがちですが重要な作業が必要になるからです。
これらの変更作業は、想像以上に手間と時間を要し、その間に顧客体験を損なうリスクや、検索エンジンでの可視性低下による既存顧客の喪失の可能性も否定できません。
総括|ShopifyとBASEを比較!どっちが売れる?目的別の選び方について
本記事では「ShopifyとBASE、どちらを選ぶべき?」と悩まれる方に向けて、状況や目的ごとにどちらがおすすめなのかを解説していきました。
それぞれが何を得たいのかによって異なりますが、ただネット上での決済機能を最も安価かつ簡単に実装したいという場合はBASEで十分です。それ以上のことを求めるのなら、Shopifyを選択しましょう。
まず、理想の自社ECサイトが何かを考えた上で、どのプラットフォームが最適かを総合的に判断していきましょう。
コストやデザイン性、セキュリティ面など、何を一番に優先するのかをまずは明確にしてください。優先順位がはっきりしてから本記事を読み返せば、自ずと選ぶべきECプラットフォームが見えてくるはずです。
BASEだけではなく、STORESやEC-CUBEなど他ECカートとShopifyの比較し、具体的にどこがShopifyが優れているのかを細かく解説している資料がありますので、よろしければ無料でダウンロードできますので、確認してみてください。
お役立ち資料
この資料でわかること
・ECサイト制作でまず考えるべき重要な観点
・他ECカートシステムとの違い(比較表)
・Shopifyの具体的な強み