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ECサイト構築・物販で使える補助金5選!【2023年最新】それぞれの採択率とおすすめの補助金をご紹介

2023.11.22

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ECサイト構築・物販で使える補助金5選!【2023年最新】それぞれの採択率とおすすめの補助金をご紹介

ECサイトの構築や移行、モール出店において、金銭的な負担をなるべく抑えるために活用したいのが国や自治体からの補助金制度です。

しかし、補助金にもいろんな種類があるため、どれを使えばメリットが大きいかよく考えることも大事です。採択には決められた手続きや審査もあるため、各補助金の概要を事前にしっかり調べておくことは欠かせません。

今回はECサイト構築の事業におすすめしたい補助金についてまとめました。補助金活用のために工数をかけすぎるのも問題ですが、工数とメリットを考えて有効な補助金はぜひ積極的に活用したいですね。

それぞれ異なる条件や補助の内容をあらかじめ頭に入れた上で申請を検討してみてください。

また本格的に申請を行う段階では、必ず公式サイトにある「募集要項」を確認するようにしてください。公式サイトでも情報が最新の内容になっていないことが多々ありますので、最新公募期間の募集要項を確認するのが確実です。

そのため、ここではある程度大枠の内容を捉えるための参考にしていただき、細かい要件や申請の流れなどは募集要項を確認するようにしてください。

2023年 ECサイト構築・物販でぜひ活用したい補助金とは?

補助金にはさまざまなタイプがあり、はじめて申請する事業者にとっては何を選べばいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。

また1つの制度の中には申請枠が複数用意されていますので、自分の事業が申請を考えている枠とマッチしているかどうかの見きわめも採択の可能性に大きく関係してきます。

ECサイト構築に活用できるかどうかを判断するポイントは、実際に手引きなどでEC関係の取り組みが対象になるかどうかを確認するのが1番ですが、他にも過去にEC関係で活用できた事例があるかどうかも確認しておくと良いでしょう。

そして工数がかかる申請である以上、審査に通る確率(採択率)が高いと踏める補助金でなければ、せっかくの手間も無駄となってしまいかねません。

補助金によるサポートは資金面の不安を解消できる大きなメリットを生み出します。次の章でご紹介する代表的な補助金制度を軸に熟慮してみてください。

2023年 EC関連におすすめの補助金5選

ここからEC事業にぜひ活用したい補助金の詳細について、おすすめしたい順に紹介していきます。

各補助金の対象となる条件や補助の金額、申請の手順は必ず確認しておきたい項目です。また申請の難易度に関係する採択率もぜひ参考にしてください。

2023年 EC関連におすすめの補助金① IT導入補助金

中小企業・小規模事業者等の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部が補助されるIT導入補助金。業務の効率化や売上アップ等のサポートを目的とした、国から出される補助金です。

別の記事で詳しくお伝えしておりますが、個人的にはEC関係では1番活用するべき補助金と考えています。

理由は、他の補助金申請と比べて工数がほとんどかからない割には、採択率が高く、補助額も大きいためです。

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IT導入補助金を受けられる条件

IT導入補助金は「通常枠(A・B類型)」「セキュリティ対策推進枠」「デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型、複数社連携IT導入類型)」の3つに分かれます。

交付条件は枠によって異なりますが、ECサイト構築については「デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)」が条件に合致します。

ちなみに、意外とご存知ない方も多いのですが、新規でのECサイト構築以外にも、今のサイトを別カートに移行する場合や、新規で楽天市場やYahoo!ショッピング、Amazonに出店する取り組み対象です。

一方で今のサイトをリニューアルする(カートシステム移行が発生しない)というような取り組みは対象外になりますので、ご注意ください。

IT導入補助金の採択率

IT導入補助金の採択率は申請枠によって異なりますが、2022年の実績では「デジタル化基盤導入枠」が約8割と最も高い数字を残しています。

前述の通りECサイト構築に適した枠であることから、申請に不備がなければ採択の可能性は非常に高い補助金ですので、おすすめしています。

IT導入補助金申請時の手間

IT導入補助金については、ITツールを提供する「IT導入支援事業者」と共同で申請を行います。受付は電子申請のみなので事前準備も忘れないようにしましょう。

他の補助金申請であるような重たい事業計画書の提出がなく、基本的には申請時の入力項目の選択と一部自由記述がある程度ですが、しっかり対応できれば一両日中には完了できるでしょう。

詳細は以下の記事でお伝えしていますので、よろしければ併せてご覧ください。

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IT導入補助金の補助額

IT導入補助金には枠によってそれぞれ金額や補助率の上限が設けられています。

「デジタル化基盤導入枠」の場合、補助額が50万円以下までは3/4、50万円を超えた部分については2/3(上限350万円)の割合で補助が受けられます。

2023年 EC関連におすすめの補助金② 小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が自社の抱える課題を見直し、持続的な経営に向けた計画を自ら作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取り組みを金銭的に支援する制度です。

補助額はやや低めですが採択率は高く、事業拡大等を目的としたECサイト構築であれば補助の範囲に含まれると考えて問題ありません。

インボイス制度導入や働き方改革など、この先直面するであろう制度変更に対応するため、販路開拓等の取り組みに掛かる経費の一部が補助されます。小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることが目的です。

ECサイト構築は補助対象経費科目のウェブサイト関連費に当たります。また第12回公募より、新たにインボイス発行事業者として登録し、販路開拓に取り組む場合、補助上限額 を一律 50万円上乗せになります。

小規模事業者持続化補助金を受けられる条件

小規模事業者持続化補助金は法人、個人事業主、特定非営利活動法人が対象です。また個人事業主については原則として商工業者でなければなりません。

常時使用する従業員が以下の条件を満たしていない事業者は対象から外されます。

  • 商業、サービス業(宿泊業・娯楽業除く)=5人以下
  • 宿泊業、娯楽業、製造業その他=20人以下

また、以下4つの要件に該当しないことも補助を受ける条件です。

  1. 資本金または出資金が5億円以上の法人に直接または間接に100%株式保有されている(個人事業主は無関係)
  2. 直近過去3年分の各年または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えていた
  3. 持続化補助金(一般型、コロナ特別対応型、低感染リスク型ビジネス枠)で採択を受けて補助事業を実施した場合、各事業の交付規程で定める様式第14「小規模事業者持続化補助金に係る事業効果及び賃金引上げ等状況報告書」の提出を本補助金の申請までに行わなかった
  4. 過去に小規模事業者持続化補助金の「卒業枠」で採択され、事業を実施したことがある

小規模事業者持続化補助金の採択率

小規模事業者持続化補助金(一般型)の採択率は以下の通りです。数字は回によってバラつきがありますが、第6回以降は概ね60%台で推移しています。

また採択者の中には、販路拡大や集客向上等を目的としたECサイト構築事業で補助を受けている事業者も多く見られます。

公募締切日申請件数採択件数採択率
第1回2020/3/318044730890.9%
第2回2020/6/5191541247865.1%
第3回2020/10/213642704051.6%
第4回2021/2/516126712844.2%
第5回2021/6/412738686953.9%
第6回2021/10/19914684669.1%
第7回2022/2/49339651769.8%
第8回2022/6/311279709862.9%
第9回2022/9/2011467734464.0%
第10回2022/12/99844624863.5%

直近は、2023年3月10日(金)より第12回公募が開始されており、スケジュールは以下の通りです。

・事業支援計画書発行の受付締切:2023年5月25日(木)
※管轄の商工会議所または商工会より交付を受ける必要があります。

・申請書類の受付締切:2023年6月1日(木)【最終日当日消印有効】
※電子申請の場合は当日中

小規模事業者持続化補助金申請時の手間

小規模事業者持続化補助金については申請前に「経営計画書」と「補助事業計画書」の写し、ならびに希望する枠や加点等に関する書類等を地域の商工会・商工会議所窓口に提出しなければなりません。

申請者に事業計画の内容や提出書類に不備がなければ「事業支援計画書」が交付されます。この事業支援計画書がなければ申請できませんので、忘れずに手続きを済ませておきましょう。

小規模事業者持続化補助金の申請は、補助金申請システム(jGrants)を使用した電子申請ならびに郵送の2通りで提出できます。

ただし全国商工会連合会のガイドブックには「郵送で申請を行った場合は、減点調整を行います」という記載があるため、提出は電子申請で行うのが無難です。

そして「商工会地区」と「商工会議所地区」で申請先が異なる点にも注意が必要です(電子申請、郵送ともに)。間違えるとその時点で不採択となってしまいますので十分に気をつけましょう。

小規模事業者持続化補助金の補助額

小規模事業者持続化補助金の補助額は通常枠の場合、50万円が上限です。補助率の上限は2/3と決められています。

なおインボイス特例の要件(免税事業者から適格請求書発行事業者に転換)を満たしている場合には、補助上限額に一律50万円が上乗せされます。

2023年 EC関連におすすめの補助金③ 事業再構築補助金

中小企業等の「思い切った事業再構築」を支援する事業再構築補助金です。基本的にはコロナの影響で厳しい状況にある中小企業、中堅企業、個人事業主、企業組合等を対象としています。

要件には新しい分野への展開も含まれているため、事業再構築計画の手段にECサイト構築が含まれていれば補助を受けられる可能性が大きくなります。

事業再構築補助金を受けられる条件

事業再構築補助金はその名称が示す通り事業再構築が支援の対象です。

事業類型としては、「成長枠」、「グリーン成長枠」、「卒業促進枠」、「大規模賃金引上促進枠」「産業構造転換枠」、「サプライチェーン強靱化枠」、「最低賃金枠」及び「物価高騰対策・回復再生応援枠」の8つの事業類型があります。

数回前までのものと比べて3つ類型が増えている状況です。

申請枠についてはコロナの状況などにあわせて見直しが不定期に行われており、2023年6月末が締切日となる第10回では「通常枠」に代わって「成長枠」が創設されました。

事業再構築の類型も同様に変更が生じる場合があり、第10回公募要領(2023年6月30日締切)では「新市場進出(新分野展開、業態転換)」「事業転換」「業種転換」「事業再編」「国内回帰」の5つとしています。

申請に当たっては、各類型ごとに定められる要件があり、細かい数値レベルでの事業計画の提出も求められていますので、工数もそれなりにかかる上、専門家のサポートは必須と言えるでしょう。

単にECサイトを構築するだけではなく、上記5つの類型いずれかに当てはまる形で行う場合に限り補助金を受けられるというもので、条件に該当するのがポイントです。

申請にあたっては、まず以下の2点が必須要件として定められています。

  • 事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けること
    事業再構築指針に沿った事業計画を事業者自身が作成し、認定経営革新等支援機関の確認を受けなければなりません。また補助金額が3,000万円を超える場合は金融機関の確認も必要です。
  • 付加価値額を向上させること
    補助事業終了後3~5年で、付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠により異なる)以上記の増加、または従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0〜5.0%(申請枠により異なる)以上の増加が求められます。

※個人事業主の「付加価値」は【青色申告特別控除前の所得金額+人件費+減価償却費 +動産・不動産賃借料+租税公課】で計算します。

また必須要件に加え、それぞれの枠によって別途定められた要件を満たすことも必要です。例えば「成長枠」には以下2つの個別要件があります。

  • 取り組む事業が、過去~今後のいずれか 10年間で、市場規模が 10%以上拡大する業種・業態に属していること
  • 事業終了後 3~5 年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させること

事業再構築補助金の採択率

事業再構築補助金の採択率(通常枠)は以下の通りです。

業種別では応募、採択ともに製造業、卸売・小売業、宿泊業・飲食サービス業が多くなっています。しかし採択率については業種による偏りは見られません。(※)申請要件を満たさなかった者を除く

公募締切日申請件数(※)採択件数採択率
第1回2021/4/3014843510434.4%
第2回2021/7/213219538840.8%
第3回2021/9/2114103571340.5%
第4回2021/12/2115036570037.9%
第5回2022/3/2416185644139.8%
第6回2022/6/3011653529745.5%
第7回2022/9/309292440247.4%
第8回2023/1/137261356249.1%

事業再構築補助金については、新たに事業を構築し直すための補助金であるため、新たにECサイトを構築するのであれば、事業再構築補助金の対象とはなりますが、単純にECサイトを構築すれば採択されるほど簡単なものではありません。

事業計画の策定において、資金計画、導入スケジュールなどの詳細を記した計画が必要で、ECサイト構築自体が目的となるような内容ではなく、今後の事業成長にECサイトが欠かせないという内容になるようなしっかりとした計画が必要です。

事業再構築補助金申請時の手間

事業再構築補助金に採択されるために必ず押さえておきたいのが、事業計画の審査項目です。

通常枠については「補助対象事業としての適格性」「事業化点」「再構築点」「政策点」の4つとなり、盛り込むべきポイントの詳細は公募要領に明記されています。

また事業計画は事業者自身の手で策定しなければなりません。この補助金についても受付は電子申請のみで行われます。

この事業計画は先ほどお伝えしましたように、簡単な内容では採択されません。そのためある程度事業収益や持続的な成長が見込めるに足る十分な計画が必要となりますので、工数としてもそれなりの労力がかかります。

「gBizIDプライム」アカウントの取得は前もって済ませておきましょう。申請はシステムの操作マニュアルに従って必要事項を入力していきます。(申請から取得まで約1週間〜10日ほどかかります)

事業再構築補助金の補助額

事業再構築補助金の補助額は申請枠ならびに事業規模によって異なります。「成長枠」では従業員20人以下(個人事業主はここに含まれます)の場合、最大2,000万円です。

また補助率は中小企業等が1/2と決められています。(大規模な賃上げ※を行う場合2/3)
※事業終了時点で、①事業場内最低賃金+45円、②給与支給総額+6%を達成すること

2023年 EC関連におすすめの補助金④ ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業等による生産性向上に資する「革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセス」の改善を行うための設備投資を支援する補助金です。正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」。

申請枠には「通常枠」「回復型賃上げ・雇用拡大枠」「デジタル枠」「グリーン枠」「グローバル市場開拓枠」があり、適用される事業や補助の金額もそれぞれ異なります。

気になるのは「ECサイト構築事業は対象に含まれるのか」という点ですが、補助の対象にはシステム構築も含まれており、実際過去にECサイト構築で補助がおりている事例も多くありますので、申請の対象と考えて問題ありません。

ものづくり補助金を受けられる条件

ECサイト構築に関係する申請枠は「通常枠」「デジタル枠」の2つです。個人事業主はどちらも対象に含まれますが、申請できるのは1つの枠のみと決められています。

申請には基本要件である「3〜5年の事業計画の策定」が必要ですが、事業計画には以下3つの要素を盛り込まなければなりません。

  1. 事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
    (被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、年率平均1%以上増加)
  2. 事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とする
  3. 事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加

また「デジタル枠」については「DXに資する革新的な製品・サービスの開発」もしくは「デジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善」に該当する事業であることが必要です。

さらに「DX推進指標サイト」で実施した自己診断結果の提出と「SECURITYACTION」の宣言(★一つ星でも可)もあわせて必要です。

ものづくり補助金の採択率

ものづくり補助金の採択率は以下の通りです。公募の形態が変わった4次以降からは「一般型」の数字のみを記載しています。

初期の採択率はやや低めに推移する時期もありましたが、8次以降については6割前後の数字が続いています。

公募締切日申請件数採択件数採択率
1次2020/3/312287142962.5%
2次2020/5/205721326757.1%
3次2020/8/36923263738.1%
4次2020/12/1810041313231.2%
5次2021/2/225139229144.6%
6次2021/5/134875232647.7%
7次2021/8/175414272950.4%
8次2021/11/114584275360.1%
9次2022/2/83552222362.6%
10次2022/5/124224258461.2%
11次2022/8/184668278659.7%
12次2022/10/243200188558.9%
13次2022/12/223261190358.4%

ものづくり補助金申請時の手間

ものづくり補助金は電子申請システムのみで受付が行われるため、「gBizIDプライム」アカウントの取得が必要です。システムの操作マニュアルに従って必要事項を入力していく流れで申請を行います。

公募要領では「一般的に申請入力には3〜5時間程度を要する」と書かれており、締切間際には申請の集中によってスムーズな手続きができない可能性もアナウンスされています。締切日時は厳密に定められていますので、十分余裕を持って申請しましょう。

ものづくり補助金の補助額

ものづくり補助金の補助額は「通常枠」「デジタル枠」ともに100〜750万円です。また補助率は個人事業主(常勤従業員数5人以下)の場合、どちらも2/3と決められています。

2023年 EC関連におすすめの補助金⑤ 各自治体の補助金

ECサイト構築の補助金については、各地の自治体が独自に行っている補助金制度を活用する手段も有効です。

多くの自治体がIT設備の導入やデジタル化を推進する事業者への補助を実施していますが、中には企業のホームページ作成のみで対象となるケースもあります。

また補助の金額も数万円から1000万円レベルまで多岐に渡っています。

補助金制度の有無や詳細はホームページでチェックを

補助金制度実施の有無ならびに制度の詳細については、事業者の所在地がある自治体のホームページ等で調べてください。

なおECサイト構築が対象に含まれない、あるいは補助金制度そのものを実施していない地域もあります。

例えば、直近で徳島市ではEC参入支援の事業補助金の募集をしています。また、熊本市でも同様にEC展開支援事業補助金の公募をしています。

ネット上にも自治体の補助金情報が見受けられますが、制度が変更されている、あるいは公募が終了している場合も考えられます。

必ずご自身の自治体で最新の情報を確認した上で申請を検討するようにしましょう。

補助金申請と利用時の注意点

補助金は返済の必要がないため、補助を受けられた際には資金調達の大きな助けとなってくれます。しかし申請すれば誰でも採択されるわけではありません。

助成金や給付金よりも条件のハードルが高く、採択の基準や交付決定後のルールが厳密に設定されているのも補助金の大きな特徴です。

ここでは補助金の申請そして利用に際しての注意点を挙げていきます。一部、これまでの章で触れた項目もありますが、補助金活用における大事なポイントを改めて確認してください。

事業計画書の中身が甘いと補助を受けられない

補助金については指定の申請が受理された事業者のうち、審査をクリアした事業者だけが交付の対象に選ばれます。

過去の採択率が決して高くない補助金も多いため、事業計画書のクオリティーが採否を決めるカギとなるのは言うまでもありません。

事業計画書の作成で求められるのは、合理的かつ説得力のある中身です。公募要領に記載されている審査項目や加点項目をよく確認して、どんな項目を盛り込むべきなのかを把握しつつ仕上げていきましょう。

またマニュアルに沿った作成ではなく、事業者本人の言葉でアピールすることも採択の可能性を高めるためにはとても重要です。

使った後の実績報告は義務

補助金を受けた事業者にとっての大きな義務となるのが、事業完了後の実績報告です。

実績報告書や経費など、補助金の対象となる事業を実施したことが証明できる書類を決められた期間内に提出することが求められます。

実際にはこの実績報告をもとに支給される補助金の金額が決定し、事業者に支払われる流れとなっています。

つまり審査に通ったからといってすぐ補助金を受け取ることができない点もあらかじめ理解しておきましょう。実績報告を提出しなければ補助金が確定しないため、支払いも行われません。

また補助金は国民の税金から捻出されているので、虚偽の報告をするなどの不正行為もご法度です。発覚すれば補助が取り消されるだけでなく、刑事罰を含めた重いペナルティを科せられる場合もあります。

電子申請は必ず余裕を持って

これまでの項目でも触れた通り、補助金においては電子申請が一般的となっています。

「gBizIDプライム」アカウントの取得をはじめ、電子申請に必要な所定の準備は早急に済ませておくことをおすすめします。

また申請内容の不備による差し戻しなど不測の事態に備えて、期限ギリギリでの申請とならないよう時間的な余裕を持つことも重要です。

電子申請の経験が少ない事業者にとっては難しさ、煩わしさを感じることもあるでしょう。しかし現在は処理の効率化やペーパーレスの流れから、電子申請は補助金以外においてもスタンダードな申請方法となっています。

この先を考えても、マニュアルを読みながら少しずつでも入力や操作に慣れていく努力が必要かもしれません。

添付書類の用意にも漏れがないように

補助金の申請においては、添付すべき書類にも漏れがないよう気をつけましょう。提出が求められる書類は補助金の種類によって異なる場合もあるため、事前に公募要領をしっかり確認しておくことを忘れてはいけません。

個人事業主の場合は法人に比べて書類の数は少なくなりますが、納税証明書や確定申告書の提出が求められます。まず、 e-Taxで申告した場合には受信通知の提出も必要ですので忘れずに準備しておきましょう。

EC関係で補助金を活用する際のよくある質問(Q&A)

モール(楽天市場・Amazon・ヤフーショッピング)への出店も補助金の対象ですか?

はい、基本的には対象となる補助金が多いです。ただし、新規出店という場合がほとんどですので、出店済みのサイトのリニューアル等は対象外になることが多いです。

細かい条件は補助金の種類、その時の募集要項によって多少異なる部分がありますので、詳しくは募集要項をご確認ください。

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ECカートシステム利用料やモールへの出店料は補助金の対象ですか?

はい、基本的には対象となる補助金が多いです。EC構築にかかる費用として対象とされるケースがあり、例えばIT導入補助金では、最大で2年分のカート利用料が補助の対象となります。

ECサイト構築、モール出店後のサポートも補助金の対象ですか?

IT導入補助金の場合は対象です。(IT導入補助金2023年現在)その他の補助金の場合は、基本的には構築や出店時にかかる費用が補助の対象となっており、その後のサポートまでは対象となっているケースは少ないです。

ECサイトではなく、EC関連ツールを補助金を活用して導入できますか?

IT導入補助金では、そのIT導入支援事業者がそのツール登録を行なっていれば、対象となり補助金を活用して導入することができます。

その他の補助金の場合は、かなりケースバイケースだと思いますので、個別の確認や問い合わせが必要になるかと思いますが、基本的にはサイト構築がメインであるケースがほとんどです。

補助金の申請をする際は必ず専門家に依頼する必要がありますか?有料ですか?

経験上、各地方自治体の補助金やIT導入補助金は特に専門家に依頼せずとも、しっかりその自治体やIT導入支援事業者とコミュニケーションが取れれば、申請、採択される認識です。

費用については個人的には有料でなくとも十分採択される内容で申請ができると考えています。

その他の国の補助金などは、基本的にしっかりとした事業計画書(資金計画や事業成長率、賃上げ率、生産性向上率など)の提出が必要であり、これは専門家にサポートを受けないとかなりの工数を割くことになり、採択率も低くなってしまうでしょう。

そのため、報酬形態や具体的な金額感はまちまちですが、一般的には成功報酬という形で例えば補助額の10%を請求されるケースがあります。

総括|ECサイト構築・物販で使える補助金5選について

今回はECサイト構築に活用できる補助金の中から、個人事業主等の小規模事業者にぜひ申請をおすすめしたい制度をピックアップしてご紹介しました。

便利なイメージもある補助金制度ですが、財源は税金から出されていることもあって申請に必要な条件や審査の基準も細かく定められています。

それぞれの概要や申請条件をよく理解した上で、間違いや漏れがないよう気をつけながら申請の準備を進めていきましょう。

また採択を受けるために必要なのは、中身のある事業計画であることも忘れてはなりません。ECサイトの導入がもたらす集客力や売上アップの効果をいかにアピールするかを意識しながら、相手に伝わる事業計画書の作成に努めることが必要です。

もう1つ、補助を受けた事業については相応の成果を出すことも求められます。業績が振るわなければ補助金の返還を求められる種類の補助金もありますので、留意しましょう。

単に補助金を受ける事を目的とするのではなく、補助金をどう活用しながら事業の成長につなげていくか、長期的かつ広い視野で考える意識も欠かさないようにしたいものです。

弊社では、ECに特化した事業を行っているため、今回のようなEC関係での補助金活用についてもご相談を受け付けておりますので、「補助金 × EC」でご相談のある方はお気軽に弊社までお問い合わせください!


当社では上記のような実際に運用経験もあり、現場で培った知見やノウハウをもった方が実際に実務部分のサポートまで行うサービスを提供しております。

売上拡大のための施策立案や実務のマンパワーも足りないという企業様はぜひ一度当社までお問い合わせください。

これまでのECコンサルや運営代行などとの運営体制の違い、コスト構造の違いなど具体的にどのような仕組み、取り組みで、どのような結果が出ているのかなどお話させていただきます。

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