楽天市場で売上を伸ばす方法!月商100万円までのロードマップを解説!
2024.07.01
想定読了時間 7 分楽天市場に出店を決めたものの、なかなか売上が伸びず悩んでいませんか?
- 出品すれば売れると思っていた
- 1日の売上が0円の日があり、メンタルが折れそう
- 実店舗では売れているのに、ネットショップでは売れない
月額費用も発生するためせっかく楽天市場に出店したのに、早期に退店する方も一定数の割合でいらっしゃいます。
楽天市場の2023年の国内ECにおける流通総額は6兆円(前年比6.9%)と、大きなマーケットであることは事実です。しかし、同年3月末の出店数は57,000店舗を超えており、競争が激しい状況です。
そこで本記事では、以下のような方に、楽天で月商100万円を超えるためのロードマップを解説していきます。
- これから初めて楽天に出店する
- 出店をしたけれどもなかなか売上があがらない
- 月商100万円をまずは早期に達成したい
店舗運営に悩んでいる店長さんやスタッフの方はぜひ自店舗の現状と比較しながら、最後までご覧ください。
また弊社ではECのプロによる楽天運営サポートや楽天広告運用代行・運営代行サービスも行っておりますので、楽天運用でお困りの方は是非一度お気軽にご相談ください。
目次
楽天市場で月商100万円まで売上を伸ばすためのロードマップ
楽天市場で月商100万円を達成するために実施すべき項目は、以下の10個です。
- ゴールイメージを把握する
- 商品力を高める
- 商品ページを作り込む
- ギフト向けのサービスを実施する
- お客様への連絡体制をつくる
- すぐに商品を届ける仕組みをつくる
- 同梱物を作成する
- 商品レビューを集める
- 社内処理を滞りなく実施する
- アクセスを集める
順番に解説していきますが、もし気になる項目があればそこから確認しても問題ありません。
1日でも、1時間でも早く店舗を改善し、成果につなげることが重要ですので、記事を読んですぐに実行しましょう。
1. ゴールイメージを把握する
楽天市場で月商100万円を実現した時のゴールイメージを把握しましょう。ゴールから逆算して行動し、めざす姿に近づけるためです。
売上が0円の日もある中で、月商100万円は遠い理想かもしれません。
しかし、どういう状態になれば月商100万円ができるのかを分解し、具体的なイメージと数値に置き換えていくのが重要です。
イメージすべき点は、楽天のRMSで確認できる定量的な数値情報に加え、チームの人員体制などの組織面についても考えましょう。
定量的な数値として管理すべき指標は3つあります。
- アクセス人数
- 転換率
- 客単価
100万円を30日の営業日で割ると1日あたり34,000円が目標となります。
34,000円を上述した3つの指標を使って考えてみましょう。
売上はアクセス人数×転換率×客単価で求められます。
- アクセス人数:500人
- 転換率:1.7%
- 客単価:4,000円
500人×1.7%×4,000円=34,000円
楽天市場で月商100万円を実現するには、この数値を目標に運営していきましょう。
※もちろん、自店舗が扱っている商材やジャンルによって各数値は異なります。
重要なことは、1日あたり34,000円を実現するために、3つの指標ごとに目標値を高め、日々検証していくことです。
1日あたり34,000円という数値目標が定まれば、実現するための受注処理の作業手順や出荷体制についても考えます。
上述の例であれば客単価が4,000円ですので、1日あたり約9件の出荷となります。これを滞りなく出荷できるようにスケジュールを立てましょう。
実際にはお買い物マラソンや5と0のつく日とそうでない日で売上は差があるかと思いますので、まずは運営をする中で、1ヶ月の売上の割合をおおよそ把握すると良いでしょう。
2. 商品力を高める
販売を開始する商品の魅力を最大限に高めましょう。
ページや広告、お客様対応などネットショップ運営にはやるべきことがたくさんありますが、最も大事なものは商品です。本質的に商品力を高める努力に注力しましょう。
商品の強みとはお客様が商品を購入したことで、どのようなメリットやベネフィットを得られるのかの2点です。
たとえば自店舗でお米を扱う場合、以下のイメージです。
メリット
- 美味しいお米が食べられる
- 生産地に行かないと食べられないお米が自宅で食べられる
- スーパーで購入するよりも安価でポイントがつく
ベネフィット
- 重たいお米を家まで届けてくれるため運ばずに済む
- 必要な分量が注文したらすぐに届く
- 贈答品として利用すれば、美味しいお米を大切な人に食べて喜んでもらえる
特に型番商品と呼ばれる多くの店舗が扱っている商品(お米や水、家電など)は商品のスペックの違いよりもサービスや価格、ベネフィットの訴求をどう設計するかが重要です。
ベネフィットの考え方は、自社の商品をお客様に購入していただいたら、どこに喜びを感じてもらえるのか?これを深堀していきましょう。
深掘りするための着想点として、以下の要素を考えていきましょう。
- 商品のどこに魅力を感じてくれたのか
- どんな理由で購入を決めてくれたのか
- リピートするとしたら決め手は何か
3. 商品ページを作り込む
ページで商品の魅力を存分に伝えましょう。
ネットショップでは対面でお客様に接客はできず、代わりに商品ページで接客してもらう形となります。商品ページが販売員や売り場と捉え、作り込んでいきましょう。
ページの作り方はBEAF(ビーフ)の法則やPASONA(パソナ)の法則など、商品ページを作る上で有名なテンプレートに沿って考えていくのが効率的です。
たとえばBEAFの法則であれば、以下のような順番で商品ページを作ると、お客様に伝わりやすく転換率が高いページになります。
- Benefit(購入メリット)
- Evidence(根拠)
- Advantage(競合優位性)
- Featuure(特徴)
さらに、以下の要素を追加していくと良いでしょう。
- お客様の困りごとの明示
- 解決策の提示
- 専門家による権威性
- 信頼性の担保
- 不安を払拭する要素の提示
なお、コンテンツを作るには撮影が欠かせません。
フリー素材を使って商品ページを作ることはできますが、以下の理由から、なるべく自社オリジナル画像となるように撮影をしましょう。
- 他社と同じ写真を使う可能性がある
- フリー素材独特の雰囲気がブランドイメージと合わない
撮影はプロのカメラマンに依頼するか、一眼レフを使って自社撮影するのが望ましいです。
しかし、費用面や手間を考慮する場合は、撮影外注を依頼するのも一考です。いずれにしても、自社オリジナルの画像を手に入れましょう。
4. ギフト需要のサービスを実施する
のしや包装紙、メッセージカードなどのサービスを整備しましょう。
特に贈答用で注文を検討しているお客様にとっては、のしや包装紙などのサービスがないと転換率が下がる可能性が高いからです。
実施すべきサービスとしては次のようなものがあります。
- のし
- 包装紙
- メッセージカード
- 注文確定後のメールやLINEでのお礼
- お届け日のメールやLINEでの伝達
のしは3種類(蝶結びと紅白結び切り、黒白結び切り)ごとに適切な用途にあった表書きを準備します。また、宛名の印刷に対応するかも決めましょう。
包装紙は完全包装に対応するか、それとも掛け紙の簡易包装とするか。また、包装紙の色バリエーションやプレゼント用のデザインを用意するかを考えましょう。
メッセージカードは定型文かお客様によるフリーメッセージに対応するかを決めます。また、デザインやメッセージカードの大きさも決定し、お客様に選んでもらえるようにしましょう。
注文確定後のお礼やお届け日についての連絡は、メールやLINEにて確実に行うようにしましょう。こちらに関しては、これから詳しく解説します。
5. お客様への連絡体制をつくる
お客様への連絡を必要なタイミングで実施できるように体制をつくりましょう。
理由は、ネットショップはお客様と直接顔を合わせることはなく、メールやチャット、電話での対応でお店の印象や親しみやすさが決まるからです。
ポイントは、以下の通りです。
- お客様に連絡するタイミングをあらかじめ決めておく
- 連絡する内容のテンプレートを用意しておく
- 連絡する担当者の採用と教育を行う
詳しく解説すると、お客様に連絡するタイミングは主に以下の場合です。
- 購入前の問い合わせに対応する
- 商品の購入直後に送るメール
- お届け日が決まった時に連絡するメール
- お届け後にご不満の声を拾い、レビューを依頼する
そのため、それぞれの事象ごとにテンプレートを作っておくと良いでしょう。
また、お客様からの問い合わせを記録しておき、傾向を把握しましょう。その後、よくある問い合わせとしてページに記載し、運用工数を減らすために改善していきましょう。
6. すぐに商品を届ける仕組みをつくる
注文を受けてからすぐにお客様に届ける仕組みを作りましょう。
理由は、注文してから早ければ翌日。遅くても1週間以内には届くことが当たり前になっているからです。
Amazonによるアマゾンプライムが顕著な例ですが、すぐに届くのが競争力の一つであり、お客様は注文をしたらすぐに届くことが今は比較的当たり前の認識です。その基準に合わせる必要があるのです。
また昨今では楽天以外のAmazonやYahooでも配送スピードをかなり重視しており、配送日数によってSEOにも大きな影響を与える要素となっています。
注文後にすぐにお客様に届けるためには、当たり前の内容ですが、以下の事前準備をしっかりしておきましょう。
- 注文を受けてからの社内処理を迅速に進める
- 資材や同梱物をあらかじめ準備しておく
- 適切な商品の在庫量を確保しておく
- 出荷する人員体制を確保する
楽天市場にお店を出したばかりであれば、注文数が少なく、店長自らが出荷することもあるでしょう。
それでも毎日受けた注文はその日のうち、遅くても次の日には発送できるように体制を整えていきましょう。
このあたり、ゆくゆくは外部の物流会社さんに委託をして、売上に直接的な付加価値のないバックエンド業務の対応を減らして、より分析、マーケティング、ページ改善などのフロント業務に時間を割きましょう。
7. 同梱物を作成する
商品の発送時に入れる同梱物を必ず準備しましょう。理由は、商品やお店についての情報をお客様に知ってもらい、再購入やレビュー獲得に繋がるためです。
同梱物は開封率100%のメールマガジンです。商品を梱包している段ボールを開けたら最初に目につくように配置しましょう。
同梱物の内容は以下の内容を網羅しましょう。
- 購入していただいた商品の説明(食べ方や使い方)
- リピートを促す文言や特典
- お店の紹介
- 他商品の案内
- メルマガやLINE登録のQRコード
- 実店舗があればその案内
同梱物は決してきれいで立派なものでなくてもOKです。
購入していただいた商品を、正しく使ってもらえる情報を入れること、また店長がどのような思いでお店を運営しているのかを記載し、心を込めて作りましょう。
8. 商品レビューを集める
商品レビューを増やす施策をとっていきましょう。レビュー件数が多く内容が充実している商品は、新規のお客様を増やしてくれるからです。
商品の購入を判断する際にレビューを読み、良いレビューがあれば購入に踏み切る可能性が高くなります。そこで、レビューを増やす施策をとりましょう。
レビューを増やすために、具体的には2つの施策があります。
- 商品購入時にページで訴求
- 商品購入後のメール案内
商品購入時にページで訴求する方法は、レビューを書くことでお客様にメリットがある状態にすると良いでしょう。
たとえば、以下のような特典があれば、レビューを書く動機が生まれるため、レビューを書いていただける可能性が高まります。
- レビューを書いたら次回使えるクーポン券がもらえる
- レビューを書いたらプレゼントがもらえる
商品購入後のメール案内は商材によって異なりますが、お客様に商品が到着して3〜5日後などが良いでしょう。
食べ終わった、もしくは使い始めた時に感想を伺うタイミングでメールを配信する流れです。
メールの内容は、ページに記載していたレビューを書いた場合の特典についてご案内しつつ、レビューのテーマを提示してあげると良いでしょう。
- 商品の味についてご意見を教えてください
- ページで見た色合いやイメージとおおむね一致していましたか?
- 組み立てが難しい箇所は説明書を読めば対応できましたか?
このように、お客様に聞きたいことを記載し、返答をいただく形でレビューを書いてもらうと良いでしょう。
楽天ではAmazonと違って粗品などのプレゼントをレビュー投稿の条件にすることが可能で、これはレビュー投稿率をかなり上げられる施策などで、ぜひ取り組んでみてください。
9. 社内処理を滞りなく実施する
お客様から注文を受けた後の社内処理を滞りなく実施しましょう。
当然ながら出荷が完了しなければ売上金は入ってこないため、資金繰りに影響が出ないように処理を迅速に進めます。
具体例として、以下のこのように商品の注文を受けてからお客様の手元に渡った後まで、数多くの処理業務があります。これを滞りなく実施しましょう。
- お客様からの問い合わせへの返答
- カードの有効期限切れや後払い決済への対応依頼
- RMS上での出荷完了処理
- お客様への発送完了メールやレビュー投稿のメール配信
- お客様が不在時の返送や転送処理
- 配送時の荷物破損などによる再配達の手配
- 商品クレームへの対応
そのためには、実施事項をチェックリスト化して、漏れ抜けなく行うのが効果的です。
スタッフの誰かだけしかわからない業務を減らしていき、誰もが同じレベルで実施できるように教育を行いましょう。
10. アクセスを伸ばす
商品のベネフィットが伝わるページを作成し、出荷を含めた社内体制が整い始めたら、アクセスを伸ばしていきましょう。
楽天市場には23年3月時点で約57,000店舗が出店しています。その中で自店舗にご来店いただけるように、モール内の検索対策や広告。またはモール外部からの集客としてアフィリエイトなどを活用しましょう。
なお、楽天市場での検索対策やアクセスを増やす方法に関しては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
番外編:仮説を立てながら検証と改善する
最後におまけですが、仮説を立てながら検証と改善をしましょう。
具体的には、最初に設定したアクセス人数、転換率、客単価の目標設定に対して検証します。
数値の変化に一喜一憂せず、数値の結果が良かった場合は再現性を高めるために何をすべきかを考える。数値が悪かった場合は、再発させないために何をすべきかを考えましょう。
手順としては以下の通りです。
- 流入した際の検索キーワードを把握する
- 検索キーワードを入力したお客様のニーズや悩みを考える
- ニーズや悩みに商品ページが合致しているかを検証する
- 他社のページも確認し自社のページとの違いを把握し取り入れる
数値が良かった場合、お客様のニーズや解決したい悩みに対して自社の商品が最適だと判断いただいたため、購入されたはずです。
たとえば「誕生日 40代 女性」という検索キーワードで流入があった場合、お客様は明確な商品が現時点では決まっておらず、何か良いものがないかを探している状態を表しています。
商品ページで誕生日プレゼントにふさわしいことや、贈った相手に喜ばれる様子(ベネフィット)が表現されていれば、お客様は購入に踏み切ることでしょう。
一方で、ベネフィットが十分に提示できていなければ、購入につながらず、転換率が減少します。その場合はランキング上位に表示されている店舗やレビュー件数が多い店舗の商品ページを参照しましょう。
なお、同業他社だけが競合店ではないことに注意が必要です。
上述の例である誕生日プレゼントであれば、食品から家電、お花や食器などありとあらゆるものが誕生日プレゼントの候補となります。
各店舗がどのようにベネフィットを訴求しているのかを研究しましょう。
そして、他店舗と比較されても選ばれるように、商品力を磨き、ページに反映させていきましょう。
総括|楽天市場で売上を伸ばす方法!月商100万円までのロードマップについて
本記事では、楽天市場で売上を伸ばし、月商100万円を実現するための10個の手順をお伝えしました。
ネットショップは常に比較されながら商売しています。価格を始め、商品やサービスに少しでも疑問や不安を覚えれば、お客様は簡単にお店から離脱してしまいます。
だからこそ、商売の本質である商品力を高め、お客様を接客する商品ページを整え、親切なサービスと短期間での発送が必要です。
今回ご紹介した10個の手順はどれも基本的なことばかりですが、月商100万円に向けてはその土台が重要ですので、愚直に日々改善を続けていきましょう。