楽天ECコンサルタントは使えない?一般的なコンサルとECCの仕事内容と活用方法、評判などの違いについて解説
2024.07.01
想定読了時間 5 分楽天に出店すると必ず店舗に配属される楽天ECコンサル。店舗の売上アップに向けた伴走者であるべきですが、以下のような厳しい意見を聞くことがあります。
- 広告の提案ばかりでうざい
- 楽天ECコンサルタントは使えない
- 楽天ECコンサルタントからの営業がしつこい
そこで本記事では、楽天ECコンサル(ECC)の仕事内容や一般的な楽天のECコンサルとの違いを解説した上で、楽天ECコンサル(ECC)とどのように付き合えば良いのかをお伝えします。
- 出店したばかりで楽天ECコンサルの役割がわからない
- 楽天ECコンサルとどのように付き合えば良いのかが知りたい
- 楽天ECコンサルを上手に活用する方法を知りたい
このように思う楽天ショップの店長や担当者の方にはお役に立つ内容になっているかと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
また弊社ではECのプロによる楽天運営サポートや楽天広告運用代行・運営代行サービスも行っておりますので、是非一度お気軽にご相談ください。
目次
一般的な楽天のECコンサルと楽天市場のコンサル(ECC)の違いとは?
一般的な楽天のECコンサルと、楽天市場のコンサル(ECC)にはどのような違いがあるのでしょうか。
一般的な楽天のECコンサルとは
一般的な楽天のECコンサルとは、楽天に出店している店舗に対して、コンサルや運用代行を行う仕事をしている企業、方々です。
- 売上アップに向けた施策立案
- 検索広告の提案や運用代行
- 商品ページの改善案作成
例えば上記のように、楽天で売上を増やしていくための戦略と戦術を考えてアドバイスをするのが、一般的な楽天のECコンサルなのです。
楽天市場のECコンサル(ECC)とは
一方で、楽天市場のECコンサルタント(ECC)は、店舗運営に対する全般的なサポーターと捉えると良いでしょう。
- お客様対応で困っているので相談に乗ってほしい
- RMSの操作方法がわからないため、教えてほしい
- 楽天のスーパーセールにどのような対策すべきか教えてほしい
- 売上アップにつながる広告を提案してほしい
例えばこのように、店舗運営をするために必要な情報や困りごとを解決してくれる存在です。
もちろん売上アップに向けた戦略や戦術を考えるのも楽天ECコンサルタントの仕事ですが、それ以外の業務についても幅広く行っている人だと捉えておきましょう。
一応楽天の公式ページにもECCに関する内容が書かれている記事がありますので、よろしければそちらも併せてご覧いただけると良いでしょう。
楽天のECコンサルと楽天市場のコンサル(ECC)の役割と仕事内容の比較・違い
楽天のECコンサルと楽天市場のコンサル(ECC)の役割と仕事内容の違いは、コンサルとサポーターと捉えると良いでしょう。
楽天のECコンサルは主に売上アップに向けた戦略の立案や戦術の設定が仕事内容です。集客を改善するための戦術の一つとして広告運用や検索対策があり、会社によっては運用代行を行っている場合があります。
一方で、楽天市場のコンサル(ECC)の役割はサポーターと表現して良いでしょう。売上アップに向けた施策の立案は行いますが、以下のような仕事(ノルマ)も行います。
- 楽天市場としてのイベント情報やルール改訂についてのアナウンス
- 店舗からの困りごとへの対応
- 広告の提案
楽天市場のコンサル(ECC)の仕事内容は多岐にわたり、店舗運営を全般的にサポートしてくれる存在と言えます。
一方で注意が必要なのが、あくまでも彼らの最終的な目的は楽天自体の売上利益の拡大であるので、例えば広告を活用して売上はあがったものの(楽天モールの売上UP)、店舗の利益は残らないという状況はよく聞きます。
また、あくまでのサポーター程度の存在で数十社〜数百の店舗を見てますので、自社専属で手取り足取り、一般的なコンサルなどのように本格的なアドバイスや施策の提案をするケースは稀です。
以下の表にそれぞれの違いを簡単にまとめましたので、ご覧ください。
楽天のECコンサル | 楽天市場のコンサル(ECC) | |
---|---|---|
役割 | 戦略や戦術の立案 | 店舗全体へのサポート |
売上アップの施策立案 | ◎ | ○ |
店舗運営サポート | △ | ○ |
楽天のイベント案内 | × | ○ |
広告の提案・購入準備 | × | ○ |
ちなみに、上記は一般的なコンサルの内容との比較をしてますが、弊社サービスではなぜ成果がでるのか?という弊社独自の仕組みについて、EC成長を阻む3つの原因と解決策という観点で詳しく解説している内容もありますので、よろしければこちらも一度ご覧ください。
また弊社では楽天の運営サポートや楽天広告運用代行・運営代行サービスも行っておりますので、是非一度お気軽にご相談ください。
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楽天市場のコンサル(ECC)を活用するメリット
楽天市場のコンサル(ECC)を活用するメリットは主に3つあります。
- 大口の広告購入で役に立つ
- 他店舗の成功事例を知れる
- 売上アップの方策を提案してくれる
順番に見ていきましょう。
1. 楽天市場の大口広告購入で役に立つ
楽天市場では季節のイベントやセールごとに特集ページが組まれ、そこに大型の広告が掲載されます。たとえば以下のようなイベントです。
- 季節イベント(母の日やお歳暮、バレンタインなど
- セールイベント(スーパーセールやお買い物マラソンなど)
大型イベントには広告が多く存在し、中でもページの上部に掲載されてアクセスが期待できる広告があります。しかし、その広告は楽天ECコンサルを経由しなければ購入できない枠なのです。
さらに、500万円以上の広告予算を使うことが確約されている店舗にしか販売されない場合が多く、広告金額の大きい順から優先して広告が選択できます。
その広告選定や他店舗との調整において楽天ECコンサルの役割が非常に大きく、広告のメニュー選定から購入までをスムーズに行うためには必要不可欠な存在と言えるでしょう。
楽天市場での他店舗の成功事例を知れる
他店舗の成功事例を知れることも、楽天ECコンサルを活用するメリットです。楽天ECコンサルは1人あたり100〜200店舗を受け持っています。
店舗のジャンルはグルメやアパレル、ドリンクなど様々であり、それぞれの成功事例や経験値を楽天ECコンサルは知っているのです。
また、自社と同じぐらいの売上規模の店舗がどのような施策を打っているのか。また、自社よりも売上が高いお店がどのような取り組みをしているのかなど、楽天ECコンサルにヒアリングすれば、今後の道標として活用できるでしょう。
楽天市場の売上アップ方策を提案してくれる
楽天ECコンサルから売上アップの方策を提案してくれることも、楽天ECコンサルを活用するメリットです。
楽天ECコンサルが評価される実績として、下記があります。
- 昨年よりも売上が増える
- 昨年よりも広告費が増える
この2つが大きな要素を占めているため、ショップが売上対策のために広告を使い、しっかりと結果につながることが、楽天ECコンサルの成果なのです。
そのため、他店舗の事例(特に、広告をどのように活用して売上につなげたかを紹介する事例)は積極的に取り入れて欲しく、売上アップの方法として店舗に積極的に情報を流してくれます。
このような事例は楽天ECコンサルがいなければなかなか得られない情報なので、取り入れるべき内容でしょう。
楽天市場のECコンサル(ECC)のデメリット
楽天ECコンサルはメリットだけではなく、デメリットも存在しますので見ておきましょう。
デメリットは3つあります。
- 楽天ECコンサルの対応にタイムラグがある
- 楽天ECコンサルの異動が発生する
- 担当者のスキルや経験に依存する
順番に解説していきます。
楽天ECコンサルの対応にタイムラグがある
楽天ECCの対応にタイムラグがあるため、すぐに返答が返ってこない場合があります。
楽天ECCは100〜200店舗を1人で受け持っています。その中には、売上が月商1億円を超えるような大型店舗や、楽天市場に出店したばかりのお店まで様々です。
そのため、各店舗から問い合わせや相談がきた時でも、どうしても売上が高い大型店舗になってしまうため、タイムラグが発生してしまうのです。
ここは先ほどお伝えした通り、最終的な彼らの目的は楽天自体の売上拡大ですので、当然大型店舗のサポートを優先的に行います。
ちなみに、これもよくあるお話ですが、ECCの件に限らず他の広告代理店やECコンサルにおいても、小規模事業者は辣腕のコンサルタントとではなく、比較的経験の浅いコンサルタントがつきがちです。
楽天ECコンサルの異動が発生する
せっかく意思疎通ができるようになった楽天ECコンサルが、異動になってしまい、一から情報共有や信頼関係の構築が必要になります。
楽天ECコンサルは全国に異動の可能性があるビジネスパーソンです。そのため、定期的に異動が発生し、ベテランの楽天ECコンサルから、新卒のECコンサルに変更になる可能性もあります。
楽天ECコンサルが異動時に店舗とのこれまでのやりとりや情報は共有されますが、異動してきた新しい楽天ECコンサルと再度コミュニケーションをとり、関係性を構築するのは大変な作業と言えるでしょう。
ちなみにこの異動は比較的高頻度で発生するため、意識しておきましょう。
担当者のスキルや経験に依存する
楽天ECコンサルのスキルや経験値が低いと、自店舗へのフォロー体制に影響が出てしまいます。
たとえば、楽天ECコンサルが、
- 未経験のジャンルである
- 月商が億単位の店舗を見るのが初めて
- ECCとしての勤務歴が短い
このような場合は、自店舗へ適切なアドバイスができるまで時間がかかる可能性があると捉えましょう。
これもコンサル業界では当たり前ですが、意外と知られていないことで、会社として実績があったとしても最終的に担当になるのは一人のコンサルタントですので、良いか悪いかはその担当者に大きく左右されます。
楽天ECコンサル(ECC)の上手な活用方法
ここからは、楽天ECコンサルをうまく活用する方法について解説します。
ポイントは3つあります。
- 年間の売上と広告費を共有する
- 年間スケジュールを把握する
- 店舗の意志を伝える
順番にみていきましょう。
1. 楽天市場の年間売上と広告費を共有する
自店舗における年間の売上と広告費を楽天ECコンサルと共有しましょう。理由は、楽天ECコンサルと同じ目標に向かって進めるからです。
楽天ECコンサルの評価基準の大きなウェイトを占めるのが、売上と広告費です。この2つを共有することで、お互いに目標達成に向けた取り組みを協議できるようになります。
まずはベクトルを揃えることで、同じ方向性で歩めるように情報を共有しましょう。
2.楽天市場の年間スケジュールを把握する
年間スケジュールを楽天ECコンサルと共有しましょう。なぜならば、月別に売上金額を把握し、どこに売上のピークがくるのかを把握するためです。
売上のピークがわかれば、その準備として、数ヶ月前から商品開発やページ作成を行いその後、広告の選定や運用など、広告費の投下タイミングを決めると良いでしょう。
年間スケジュールを楽天ECコンサルと共有することで、施策をどのタイミングでどのようにぶつけるかを描けるようになるため、効率的に仕事を進められるでしょう。
3.店舗の意志を伝える
楽天ECコンサルに対して、店舗の意志を伝えましょう。理由は、理想像に対して楽天ECコンサルに尽力してもらうためです。
楽天ECコンサルに対して、現状の課題に加え、売上目標や広告予算、そして、どのようなお店にしたいのかを伝えます。
その上で、どのような施策を打つべきか、楽天ECコンサルから提案をもらいましょう。もちろん、施策の一つとして広告費用を必要に応じて増額したい意志も伝えると良いでしょう。
楽天ECコンサルはうざい?使えない?関わってみた経験からの正直な感想
楽天ECコンサルからViber(バイバー:楽天グループの無料通話とメッセージアプリ)で連絡がくると、何か広告の提案かな?と思ってしまう方が多いのではないでしょうか?
インターネットで「楽天ECコンサル」と検索すると、以下のような辛辣な意見や評判が書かれた記事を目にします。
- 広告の提案が多くてうざい
- ECCの経験値やスキルが低くて使えない
- 問い合わせをしても返答がない
しかし、楽天ECコンサルは店舗を味方にしておくべき存在です。是非とも良好な関係性を築きましょう。
楽天ECコンサルは担当店舗の売上と広告費が昨年実績に対してどれだけ伸長したかが、評価軸の重要な要素です。
一方で、100〜200店舗を担当しているため非常に多忙です。その結果、どうしても売上と広告費が高い店舗に時間を取らざるを得ないのです。
しかし、楽天ECコンサルも1人の人間です。情熱的な店舗や真剣に学び、売上を伸ばそうとする店舗に対しては、売上いかんに関わらず、フォローをしてくれる場合が多いでしょう。
そのため、年間の売上や広告費を共有し、どのようなお店にしたいのかを楽天ECコンサルに伝えると良いでしょう。そして、伴走者としてサポートしてもらえるような関係性を築くことが重要なのです。
総括|楽天ECコンサルタントは使えない?一般的なコンサルとECCの仕事内容と活用方法、評判などの違いについて
本記事では、一般的なコンサルと楽天ECコンサルの仕事内容や役割の違いについて解説しました。加えて、楽天ECコンサルのメリット、デメリットを挙げた上で、活用方法についても言及しました。
一般的なコンサルは戦略や戦術面での示唆に富んだ提案を行う役割があり、一方楽天ECコンサル(ECC)は、モール内イベントや広告の提案など、店舗運営に欠かせない情報を発信するサポーターとしての役割を担っています。
また、楽天ECコンサルは数多くの店舗を抱えているため、どうしても1店舗あたりにかけられる時間は限られているのが実情です。
そのため、楽天ECコンサルから具体的な戦略や戦術提案を受けられずに、どうしたら売上アップにつながるのかがわからず、途方に暮れてしまうことがあるかもしれません。
これらを踏まえて楽天ショップをよりより形で運営できるようにうまく付き合っていきましょう。