Amazonで売上を伸ばす方法をプロが解説!売上アップを実現する2つの施策
2024.07.03
想定読了時間 7 分楽天市場やYahooショッピングなど他モールでは売れているのに、Amazonでの売上がなかなか伸びない、仕様が異なっていてかなり時間が取られて前に進まない、というお悩みはありませんでしょうか。
Amazonは他モールと仕様が異なる部分が多く、苦手意識を持っている事業者の方からの声をよく耳にします。
本記事では、そんなお悩みをお持ちの方へ、Amazonで確実に売上を伸ばす方法について解説をしていきます。
筆者は、14年以上Amazonや楽天市場を中心にECモールの運営・コンサルティングを行い、店長としてAmazonで販売の運営者側の経験もしております。
ファッション、食品、ヘルス&ビューティ、ヘアケア、家電など、幅広いカテゴリで売上に貢献してきた経験から、少しでもお役に立てる内容を発信したいと思いますので、是非最後までご覧ください。
また弊社ではECのプロによるAmazon運営サポートやAmazon運用代行・運営代行サービスも行っておりますので、是非一度お気軽にご相談ください。
目次
Amazonの売上アップは「アクセス数・転換率(CVR)」が肝
一般的にECサイトにおける売上アップの方程式は、以下の方程式で示されることが多いのですが、Amazonの場合はアクセス数、転換率(CVR)対策の2つに注力することをおすすめします。
- 売上=アクセス数×転換率(CVR)×客単価
もちろん、Amazonでも上記の方程式は当てはまりますが、Amazonの特性を理解することで、いかにアクセス数・転換率の2つの対策が重要であるかが見えてきます。
Amazonで買い物をするメリットはいくつかありますが、その中でも特に「商品の配送が早い」「送料無料」「安い」などはユーザーにとって大きなポイントです。
Amazonの商品ページの買い物カゴにも「今すぐ買う」ボタンがあるように、Amazonで商品を購入するユーザーは、「安い商品を、少しでも早く商品を手に取りたい」という状態である可能性が高く、商品を検索してから注文確定に至るまでの時間も短いということがいえます。
一方、楽天市場のように、お買い物マラソンやスーパーSALEなどの買い回りのキャンペーンが多く開催されるモールの場合は、買い物を楽しみながら多くの店舗や商品を閲覧できるように設計されています。
Amazonでもプライムデーや毎月のタイムセールなどのイベントが開催されますが、あくまでもセール中心のため、いかに個々の商品を安く、そして早くお届けするか、ということがAmazonにおいては重要な鍵となってきます。
また、Amazonユーザーの行動として、一般的に以下のことが言われています。
- ユーザーの70%以上は2ページ目以降を見ない
- 65%のユーザーが最初から3つの商品をクリックする
つまり、Amazonで売上拡大にあたって意識するべきポイントは以下の2点です。
(1) アクセス対策・・検索結果上位に表示させる
商品に関連するキーワードでの検索結果上位に商品を表示させることにより、まずはユーザーの目に触れる必要があります。
新規出品した商品の場合、検索結果上位に表示させるには時間がかかりますが、Amazonでは地道な対策をコツコツ行っていくことで表示順位を上げることが売上アップに繋がります。
(2)転換率対策・・購入を決定するまでの時間を短くする
商品ページに辿り着いたとしても最終的に購入されなかった場合、無駄なアクセスだけを集めてしまい結果的に検索順位が下がってしまうことも有り得るのです。
そのため、アクセス対策と同時に転換率対策も行う必要があります。
以上の2点が、Amazonでの売上アップの肝です。
「今必要な商品を、安く購入したい」というAmazonユーザーに対して、「ついでに他の商品も一緒に買ってほしい」と考えるのは無理ではないものの、他モールと比べると客単価アップのための対策は、Amazonでの売上拡大への優先度は低くなってしまいます。
それでは、具体的にどうやってアクセス数、転換率を上げるための対策をすれば良いのかを以降章でご紹介していきます。
Amazonでアクセス数を増やす4つの施策
本章ではAmazonでアクセス数を増やす施策を4つご紹介します。
- Amazon内SEO対策
- スポンサープロダクト広告の活用
- FBA (Fulfillment by Amazon)の活用
- タイムセールへの参加
それぞれ順に解説します。
Amazonでアクセス数を増やす施策①:Amazon内SEO対策
Amazonで購入をするユーザーの75%は、Amazon内の検索窓にキーワードを入力して検索をしているといわれています。
そのため、検索にヒットさせて上位表示をさせることはアクセスを伸ばすために必須です。Amazon内SEO対策として具体的に行うべきことは、主に以下の3つです。
- 商品名の最適化
- 商品の仕様(商品説明の箇条書き)の最適化
- 検索キーワードの最適化
それぞれの項目において、自然な形でキーワードを盛り込んでいきます。キーワードの選定は、主にAmazon内の検索窓に表示されるサジェストワードを中心に入れていきます。
注意点として、あまり関係のないキーワードをたくさん入れてしまうと、検索にはヒットするものの購入に繋がらず、結果的に検索順が下がってしまうため、以下の点を意識的に行っていくこともポイントです。
- 商品への関連性が低いキーワードを無駄に入れない
- Amazonの規約にある程度沿って商品情報を登録する
Amazon内のサジェストワードは定期的に入れ替わるため、ビッグワードや季節ワードを定期的に見直すことにより、アクセス拡大に繋げていきましょう。
Amazonでアクセス数を増やす施策②:スポンサープロダクト広告の活用
SEO対策を完璧に見直したとしても、すぐに検索結果の上位に表示されることはありません。注文件数や商品レビューなどの実績により検索結果の順位が決まるため、実績の蓄積には時間を要します。
そこで、手っ取り早く上位表示させるためには「スポンサープロダクト広告」が有効です。
スポンサープロダクト広告は、Amazonの検索結果ページや商品詳細ページに表示される検索連動型の広告です。設定方法は大きく分けると2つあります。
- オートターゲティング
- マニュアルターゲティング
オートターゲティング
キャンペーンの対象商品の商品情報をもとに、Amazonが自動でキーワードを収集し広告を配信してくれる設定です。
キーワード毎に入札額を調整できないため、費用対効果は低くなる場合もありますが、広くキーワードを集めることができます。
マニュアルターゲティング
出品者が商品に関連するキーワードを選定し、キーワードごとに個別の入札額を設定することができます。
指名キーワードや、上位表示させたいキーワードの入札額を高めに設定することにより、検索結果上部に表示させることが可能です。
キーワードごとに入札単価を調整できるため、初期設定と運用はオートターゲティングと比較して時間がかかりますが、費用対効果は期待できます。
オートターゲティングとマニュアルターゲティングは2つとも掛け合わせて活用することをおすすめしますが、難しい場合まずはオートターゲティングを設定しましょう。
スポンサープロダクト広告経由のクリックやコンバージョンが増えることにより、商品としてのスコアも上がってくれば、自然検索の表示順位も徐々に上がってきます。
また、SEO対策をしっかり行った上でスポンサープロダクト広告を活用することで、より広告の効果も最大化することが可能です。
あわせて、ブランド保有者でAmazonブランド登録が済んでいる場合は「スポンサーブランド広告」も並行して活用すると、スポンサープロダクト広告の枠のさらに上部にバナー表示させることができるため、並行して活用することをおすすめします。
Amazonでアクセス数を増やす施策③:FBA (Fulfillment by Amazon)の活用
FBA (Fulfillment by Amazon)とは、商品の管理や発送業務、カスタマーサービスなどを24時間365日Amazonが代行してくれるサービスです。
FBAを使って出品している商品はAmazon内でプライム(Prime)マークがつきますが、プライム会員はプライムマークがつく商品に対して、配送料無料などの特典を活用できます。
また、プライム会員でなくとも、プライムマークがつく商品は初回購入配送料無料などの特典があるため、プライムマークをつけることはAmazonの出品において必須といえます。
FBAを利用することにより、主に以下の3点の効果が期待できるため、アクセス拡大が期待できます。
- 検索順位の向上
- 商品クリック率の向上
- 「Prime」の絞り込みに対応
注意点としては、FBAを活用するためには商品をAmazonの倉庫に納品する必要がありますが、在庫を切らさず定期的に納品手配をする必要があります。
FBAの在庫が切れた場合、在庫切れの表記になってしまい検索対象外となります。在庫の補充がすぐに難しい場合は、出品者出荷に切り替えて販売を継続するなど、在庫切れの状態を最小限にすることでアクセスがない状態を無くしていきましょう。
Amazonでアクセス数を増やす施策④:タイムセールへの積極的な参加
Amazonにアクセスが多く集まるタイミングは、毎年開催されるプライムデー、ブラックフライデーやサイバーマンデーの他に、初売りセールや新生活セール、最近では毎月開催されるスマイルSALEなどがあります。
Amazonのイベント時は、Amazon自体がテレビCMやSNSなど様々な媒体で告知を行い、Amazonアプリのプッシュ通知やLINEの配信なども行われるため、ユーザーがAmazonに一気に集まります。
そのため、Amazon自体にユーザーが集まるタイミングで、Amazon内でしっかりと露出を図ることがイベントを活用して効率的にアクセスを集める方法です。
また、Amazon内で検索結果の上位に表示させたり、スポンサープロダクト広告の配信を強化したりするだけでなく、イベント時のタイムセールに参加することにより、タイムセールページからの流入が増えることと、タイムセールバッジがついてクリックを集めることができます。
タイムセールへの参加は、以下2つの方法があります。
- セラーセントラル管理画面からの申請を行う
- Amazon担当からメールで案内が来たら案内に沿って申請する
商品のスコアや販売実績などにより審査が通らないケースもあるため、なるべく多くの商品を申請することをおすすめします。
また、もしタイムセールに参加できなかったとしても、クーポンやプロモーション、ポイント設定など何かしらのオファーをつけることにより、何もしていない商品と比較してクリック率が上がります。
最近だと毎週土日に「ダブルポイント祭り」が開催され、期間中に「ダブルポイント」のバッジ付き対象商品を、1回の注文で合計7,000円(税込)以上購入するとポイントが2倍になります。
Amazonポイントは1%以上付与していれば、自動的にキャンペーン対象商品となりダブルポイントのバッジも付くため、最低でも1%はデフォルトで設定しておくことをおすすめします。
以上、Amazonでアクセスを増やす方法をご紹介しましたが、Amazon内の検索順位は独自のアルゴリズムでランキングを決定しています。
上記でご紹介したもの以外で検索順位にも考慮される要素として、販売価格、商品レビュー、在庫数などが挙げられます。
出品者は適正な販売価格の見直し、良い商品レビューを増やすために商品ページの情報の見直しだけでなく、商品レビューを参考に商品自体の改良等を定期的に行うことも、Amazon内の高い検索順位をキープするためには良いでしょう。
Amazonで転換率(CVR)を上げる4つの施策
本章ではAmazonで転換率(CVR)を増やす施策を4つご紹介します。
- 商品ページの充実化
- FBAを利用する(プライムマーク表示)
- タイムセールやクーポンなどのオファー
- Amazon Vine先取りプログラムの利用
それぞれ順に解説します。
Amazonで転換率(CVR)を上げる①:商品ページの充実化
Amazonの商品ページの作りは他のモールやサイトと比べてシンプルなものになっていますが、だからこそユーザーが必要な情報を、より多く商品ページ内に記載する必要があります。
具体的に改善するべき項目としては、例えば次のようなものがあります。
商品画像
<メイン画像>
メイン画像は白抜きである必要がありますが、競合の商品よりも魅力的なメイン画像にする必要があります。
白抜きの画像で差別化を図ることは難しいですが、商品の特徴がはっきりと伝わり、高画質で分かりやすい画像にすることで想像以上にクリック率も変わります。
また、メイン画像への文字入れは規約違反となりますが、商品のパッケージ自体に文字が入っている場合、あくまでもパッケージの写真を画像として設定するというやり方もあります。
そのため、商品パッケージの改良が可能な場合は、パッケージ自体に文字入れを行うことにより、商品の魅力や特徴が伝わるようにするという方法もあります。
<サブ画像>
サブ画像もメイン画像と同様に、高画質で分かりやすい画像を設定するのが良いです。
サブ画像は文字入れが可能であるため、画像だけを見れば購入が決定できるような以下の情報を登録していきましょう。
- 商品の特徴
- 使用方法
- 商品サイズ
- カラー
- 素材
その他にも、使用イメージ、ブランドの説明や商品の実績、購入者目線でどんな悩みを解決できる商品であるかなど、購入の後押しをする情報も登録すると良いです。
また、購入の決め手となる重要な情報はなるべく前の方に登録することで、購入決定までの時間を短くすることを意識します。
商品画像は、Amazonのスマホアプリにおいても、商品ページを開いた際に上部で大きく表示され、一番目立つ位置にあります。
画像をフリックすることで簡単にサブ画像も閲覧できるので、商品画像の情報だけを見て購入するユーザーも多いはずです。
そのため、商品画像だけでも完結するような商品情報を、メイン画像+サブ画像にしっかりと入れ込みましょう。
商品の仕様(商品説明の箇条書き)
商品の仕様は、箇条書きのようなかたちで商品の説明をテキストで登録できる項目です。
Amazonの検索対象の項目となるためアクセス対策にも有効ですが、商品画像と同様にユーザーが必要な情報を登録することで、転換率アップに繋がります。
商品の仕様に登録するべき内容は、商品画像の内容と重複しても問題ありませんので、商品の特徴、使用方法、商品サイズ、カラー、素材などの具体的な情報を登録しましょう。
注意点として、スマホアプリの場合は文字数が多いと商品の仕様を5つしっかり登録していたとしても1つ目しか表示されない場合があります。
そのため、なるべく簡潔に分かりやすく情報をまとめた上で、重要な情報はなるべく前の方に登録することがポイントです。
商品紹介コンテンツ(A+)
商品紹介コンテンツ(A+)とは、商品詳細ページの下部に表示される画像+テキストで構成されるコンテンツです。
通常、Amazonが用意している複数のモジュール(コンテンツの型)を5つまで組み合わせて作成できるので、テキストだけでは伝わらない情報を、ストーリー立てて画像付きで表現することが可能となり、転換率アップに大きく貢献します。
商品紹介コンテンツは、ひとつのコンテンツを作成した後に、商品ページに表示させたい商品(ASIN)を複数割り当てることもできます。
そのため、商品のラインナップをコンテンツの中に盛り込み、関連商品を比較させることも有効です。
また、Amazonブランド登録を行っている場合、通常のコンテンツに加えて「ブランドストーリー」というブランドの説明やイメージを追加することもできます。
ブランドの保有者であれば、共通したブランドストーリーをひとつ設定し、対象ブランドの商品に表示させることでブランディングの強化にも繋げることが可能です。
Amazonで転換率(CVR)を上げる②:FBAを利用する(プライムマーク表示)
アクセス数を増やす施策でFBAの活用は前述しましたが、FBAを利用してプライムマークを付けることは、アクセスだけでなく転換率も大幅に変わってきます。
検索結果の上位商品やランキングに掲載されている商品を見ても、ほとんどの商品にプライムマークが付いているため、FBAに対応することはもはや必須と言えます。
アクセスがあっても実はカートボックスが取得できていないという場合もありますが、FBAに対応することでカート取得率も上がりやすくなります。
FBAにせっかく対応しても在庫が切れていたら意味がないため、在庫の補充もこまめに行いカートボックス獲得率をキープしていきましょう。
また、Amazonのビッグイベントであるプライムデーなどのイベントは、プライム会員向けのセールです。そのため、プライムマークが付いている商品でないと、イベント自体にも参加してないようなものになってしまいます。
商品によってはFBAに対応することが難しい商品もあるかもしれませんが、なるべく多くの商品にプライムマークを付けることにより、これまで動かなかった商品が動き出すこともあるはずです。
どの商品から対応したら良いかわからないという場合は、ビジネスレポートで商品別の実績を出し、アクセスが高く転換率が低い商品から検討してみると良いです。
Amazonで転換率(CVR)を上げる③:タイムセールやクーポンなどのオファー
Amazon内で商品を比較検討される際に、競合の商品と販売価格はそこまで変わらなくても、タイムセール中だったりクーポンが付与されていたりすると、ユーザーの心理としてお得感や限定感から「今買った方が良い」と感じ購入に繋がることにより、転換率が上昇します。
Amazon全体でタイムセールなどのイベントが開催されているときは、ユーザーはタイムセール商品を探しに来るため、Amazon自体にアクセスが集まってもオファーがついていない商品は購入に繋がりません。
タイムセールやクーポンはやりっぱなしにすることはできないので、大きなイベント時や、毎月開催されるタイムセールに参加することで、一時的な売上の山を作りベストセラーバッジが付与される可能性もあります。
ベストセラーバッジがつくことで、Amazon内でも売れている商品という信頼感が出てくるため、より転換率向上が見込めます。
タイムセールやクーポンに参加する際の注意点としては、商品レビューの点数が低いと審査が通らない場合もあるため、高評価をキープする必要もあります。
Amazonで転換率(CVR)を上げる④:良い商品レビューを増やす
Amazonにおいて商品レビューは、転換率を大きく左右する項目のひとつです。
Amazon内の検索結果では、商品レビューの件数、商品レビューの点数(星の数)が商品とあわせて表示され、レビューの評価が高い商品はクリック率が高く、信頼度も高いため安心して購入することができます。
商品レビューの件数は多くても、レビューの点数が低いと一気に転換率が下がって売上低下にも直結するため、レビューを増やすことだけでなく、悪いレビューがなるべく入らないようにすることも重要なポイントです。
また、Amazon自体がGoogleなどのような検索エンジンとして使用されることも多く、Amazon以外のECサイトや実店舗で購入される場合にもAmazonの商品レビューを参考にされることがあります。
いかにAmazonの商品レビューが大切であるかが分かります。Amazonで商品レビューを増やす対策の例として、次の3つがあります。
セラーセントラルからレビューリクエストを送信する
レビューリクエストはAmazonが公式に提供している機能で、セラーセントラルから購入者に対してレビュー依頼をワンクリックで送ることができます。
規約違反の心配がなく簡単にレビュー依頼を送ることが可能ですが、Amazonからのテンプレートで購入者にメールが送られるため、メールの内容をアレンジすることはできません。
セラースプライトの無料機能を利用することで、半自動的にレビュー依頼を送ることができるのでこれも必須で利用しましょう。業務効率が格段に上がります。
フォローメールを送る
出品者から購入者に対して、アフターフォローのメールを送ります。
メールの内容は出品者が自由にアレンジすることが可能ですが、レビューリクエストの機能が既にAmazon上ではあるため、商品の不具合がなかったか、商品の使い方のご案内など、あくまでもアフターケアの内容がメインとなるような内容にすることをおすすめします。
丁寧なアフターケアを行うことにより、悪いレビューが書き込まれることを防ぐことにも繋がります。
フォローメールを送る際の注意点として、金銭の授受やインセンティブの付与は規約違反となるため避ける必要があります。
Amazon Vine先取りプログラムを利用
Amazon Vine先取りプログラムは、レビューが30件未満の商品が利用でき、Amazonに認定されたAmazon Vineのレビュアー(Vineメンバー)に対して商品を提供することで、商品のレビューを投稿してもらうプログラムです。
プログラムに参加するためには、Amazonブランド登録をしている必要があります。
Amazon Vineに商品を登録し、最初のレビューが公開されると、登録された商品数に応じて、親ASINごとに手数料が請求されます。
商品レビューには、他の投稿者との違いが分かるように「Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー」と表示されますが、レビュー件数や点数などは通常のレビューと同様に計算されます。
注意点は以下の4点があります。
- 手数料がかかる+商品を無償で提供する必要がある
手数料は、現在商品数が3〜10点で10,000円、11~30点で22,000円がかかるようになっています。
さらに、手数料だけでなくプログラムに登録した商品は、Vineメンバー向けに自動的に0円の商品の注文が入るようになっています。
- Amazon Vine経由のレビューだからといって、良いレビューが投稿されるとは限らない
あくまでもAmazon Vine先取りプログラムは、Vineメンバーに対して率直な意見を投稿してもらうことが目的となっているため、正直な低評価やコメントが入る場合もあります。
- バリエーション内、どの子ASINにレビューが投稿されるかわからない
バリエーションを組んでいる場合に親ASINで申請をすると、Vineメンバーがバリエーションの中から試したい商品を選び、その子ASINに対して商品が提供され、提供された商品に対してのみ商品レビューが書きこまれる仕組みとなっています。
そのため、低単価な商品と高単価な商品でバリエーションが組まれている場合、高単価な商品が選ばれやすい傾向があり、高単価商品を無償で提供するコストがかかります。
- FBAを利用している必要がある
出品者が直接Vineメンバーに直接発送したりコンタクトが取れたりすることができないようになっており、商品の発送もFBA側で自動的に行われるため、前提条件として商品がFBAに対応している必要があります。
その他にもレビュー促進の機能がある外部ツールもありますので、多少のコストがかかっても使いやすく長く使えるツールがあれば、ツールに頼ることもひとつの方法です。
Amazonで売上が上がらない5つの原因(低迷期を脱しよう)
Amazonでの売上アップのためには、これまでお話してきたアクセス対策・転換率対策が重要ですが、最後に売上が伸びない出品者様の状態がどのようなものか、具体例を挙げていきます。
チェック項目としてご覧いただき、自社のサイト改善に少しでもいかしていただけたら幸いです。
商品ページに情報が少ない
Amazonの商品ページは他モールやECサイトと比べて簡素であることから、出品者側も最低限の情報しか載せていないことが多いです。
Amazonでも商品画像や商品説明など対策できる項目はあるため、ユーザーが欲しい情報を確実に載せて離脱されないようにしましょう。
広告が活用できていない
予算が足りないから広告を使わない、広告を使っていても費用対効果重視でどんどん広告費を減らす、といった出品者の方も多いですが、それだと全体の売上が下がってしまい本末転倒です。
Amazon内の広告は、売上を軌道に乗せるためだけでなく、検索結果の表示順位をキープして売上も継続的に伸ばしていくために必要です。
費用対効果を良くするためには、細かいチューニングが必要となりますが、その分売上が最大化できます。
毎月ある程度の予算は確保し、スポンサープロダクト広告を中心に広告は継続して配信することをおすすめします。
カートボックスが取得できていない
自社商品を販売している方にはあまり関係の話ではありますが、競合にカートボックスがとられている、または競合はいないけど在庫がない期間が多くカートボックス獲得率が下がっている状態だと、売上拡大以前の問題です。
競合にカートボックスがとられている場合は、FBAを利用することや、販売価格やポイント設定の見直しを行うことで、カートボックス獲得率を上げていきましょう。
FBAを使っていない(プライムマークがついていない)
すべて自社出荷で対応されている出品者も中にはいらっしゃいますが、やはりFBAを使っている出品者と比較すると売上が伸びにくい傾向が高いです。
なるべく多くの商品をFBAに対応させることと、FBA倉庫への在庫の補充もしっかり行うことにより、売上が最大化できます。
自社出荷を選択されている理由にもよりますが、単に多少のコスト削減が目的であれば恐らくそれはコスト削減にはなっていない可能性があります。
FBAを利用した時の利益拡大を踏まえた上での全体コストを加味した数値比較を一度していただくことをおすすめします。
FBAの在庫補充も定期的に行う必要がありますが、Amazonのイベントやタイムセール時などは事前に多めの在庫を積む必要があります。
また、FBA倉庫の混み具合によって受領までに時間がかかることもあるため、イベント時は余裕を持ったスケジュールで在庫の補充を行いましょう。
商品レビューの低評価が多い
悪い商品レビューは転換率を一気に低下させます。
良い商品レビューよりも悪い商品レビューの方がユーザーも参考にする傾向があり、投稿者以外でも「役に合った」のボタンを押すことができますが、悪い評価には「役に立った」というユーザーの人数が多く表示されます。
悪い商品レビューが書き込まれた場合は、その分良い商品レビューを増やして全体の点数をキープしたいところですが、根本的な解決を行う必要があります。
長期的にその商品を販売していく場合は、商品レビューをもとに商品の改良や商品ページ見せ方の改善などを行うことにより、良い評価が増えるように対策することが重要です。
販売価格が適正でない
競合と比較して販売価格が高い場合、安い商品に流れていくのは当然のことです。
競合の類似商品を調査して適正な価格で販売するか、あるいは競合よりも高い販売価格で売る場合は、なぜその商品が高いのか、競合商品との違いを商品ページでしっかり訴求しましょう。
特に販売初期に関しては、自社の想定する適正価格よりも場合によっては多少値段を下げてでも販売実績(主に販売数)を獲得することに注力することをおすすめします。
総括|Amazonで売上を伸ばす方法を徹底解説!売上アップを実現する2つの施策について
本記事では、Amazonで売上を伸ばす2つの方法についてお伝えしました。
アクセス対策と転換率対策は共通している対策もあるため、そこまでハードルも高くなく取り組んでいただけるのではないでしょうか。
しかしながら、以下のようなお悩みをお持ちの事業者の方も多いのではないかと思います。
- 何から手を付けたら良いかわからない
- 施策の具体的なやり方がわからない
- 日々の業務に追われて施策を実行する時間がない
- 専任の担当者がいないため手を付けられない
弊社では、Amazonの業務の運用代行やアドバイス、広告運用サポート、新規出品の立ち上げ等も行っておりますので、Amazonに関するご相談がございましたら、一度お気軽にご相談ください。