Shopifyで海外発送する手順を解説!送料設定からおすすめアプリ4選を紹介
2024.07.01
想定読了時間 5 分Shopifyは全世界で利用されているECプラットフォームです。そのため、多言語対応していたり、決済方法が豊富で、越境ECの運営に非常に向いています。
「Shopifyで海外への販売をしたいけど、発送の手続きが不安」
「日本への発送と違って、トラブルが多そうで心配」
越境ECの運営を検討されている方の中には、上記のようなお悩みを抱える方も多いことでしょう。
そこで本記事では、ShopifyでECサイトを運営する方向けに以下の内容について解説します。
- 海外への発送の具体的な手順
- 海外へ発送する際に注意すべきこと
- 海外へ発送する際に便利なアプリ
本記事をご覧いただければ、越境ECの海外発送に関する不安はなくなると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
また弊社では、Shopify制作代行・運用代行サービスを行っております。
制作だけではなくその後の運用サポートまで一貫してサポートしておりますので、Shopfiyに関して気になることがありましたらお気軽にご相談ください。
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目次
【簡単6ステップ】Shopifyで海外発送する際の設定手順
では早速、Shopifyで海外発送する際の設定手順について見ていきましょう。
Shopifyで海外発送する手順① 海外発送の設定を行う
基本的には、デフォルトで海外発送の設定はできておりますが、念の為以下の手順で確認してみてください。
管理画面左下の「設定」をクリック
「発送と配達」で「国際」の記載があれば、設定はOKです。
Shopifyで海外発送する手順② 送料と関税の設定
次に、送料と関税の設定を行います。配送する国や商品、利用する配送業者によって異なるので、それぞれの要素を考慮した上で計算しましょう。
海外発送時の送料設定
海外発送時の送料は、以下の4つの要素によって決まります。
- 商品の重さとサイズ
- 発送先の国や地域
- 配送業者
- 為替レート
これらの要素を考慮しながら、送料を決定する必要があります。適切な送料を簡単に設定したい場合は、後ほどご紹介する「Ship&co」や「Easy Rates Japan Post」などのShopifyアプリを活用することをおすすめします。
関税の設定
関税とは、商品の輸入の際に、商品にかかる税金のことです。
関税は、一般的には商品の購入者が負担することになります。そのため、トラブルを避けるためにも、商品詳細ページや決済ページに、関税がいくらかかるかを明記する必要があります。
関税の設定をする際の項目は以下の通りです。
- 販売側と購入者側のどちらが関税を支払うか(一般的には購入者)
- 発送国/地域
- 商品の「HSコード」
HSコードとは、商品のカテゴリごとに割り当てられた6桁から10桁の世界共通のコード番号です。
例えば、コーヒーの中でも、煎っていないカフェイン入りのものは「090111000」などと、細かく分類されています。
関税はHSコードを基に算出されるため、海外へ商品を発送する際は必須の項目となります。
自社で扱っている商品のHSコードを知りたい方は「財務省関税局」のページを参考にしてください。
Shopifyで海外発送する手順③ 海外発送用のアプリインストール
海外への発送は、送料や関税の設定、国内への配送方法と異なる点などがあるため、非常に手間がかかります。
そのため、アプリを活用して、出来るだけ海外発送の手間を省き、重要な業務に集中できるようにしましょう。
海外発送用のアプリには次のようなものがあります。
- 配送料金を自動計算する「Easy Rates Japan Post」
- 配送ラベルが簡単に作れる「Easy Label Japan Post」
- 発送業務を代行してくれる「NEOLOGI」
アプリの機能や価格に関しては、後ほど詳しく紹介いたします。
Shopifyで海外発送する手順④ 商品の梱包
海外への発送には「天地無用」や「こわれもの」の概念がなく、雑に扱われやすい傾向があります。
また、距離も遠く、多くの人の手に渡るため、日本国内の発送以上に梱包に気を遣う必要があります。
以下の点を守り、梱包をすると良いでしょう。
- 海外向けの頑丈なダンボールを使用する。
- 「十字貼り」や「キ貼り」など強度の高い方法でガムテープを貼る。
- 水漏れ対策のため、商品はビニール袋に入れる。
- 税関検査のため、中身の見える袋や開けやすい袋に商品を入れておく。
- 緩衝材を使い、隙間ができないようにする。
(参考:送る前に知っておこう!安全な包装のすすめ – 留学生応援ページ 国際郵便らくらくナビ – 日本郵便)
Shopifyで海外発送する手順⑤ 配送業者の選定
そして、配送業者の選定をします。基本的に海外への発送の際は、以下の2つの配送業者から選択します。
それぞれのメリットとデメリットも解説しますので、配送先や商品、コストなどの面から自社にあった業者を選びましょう。
- 日本郵便
- クーリエ便
日本郵便
お馴染みの日本郵便も海外発送に対応しています。主な特徴は以下の通りです。
-メリット
- 配送可能な国や地域が多い。(120カ国以上に対応)
- 比較的配送料金が安い。
- 2万円以上の商品は、保険がデフォルトで付いている。
-デメリット
- 配送に時間がかかる。
- サイズ、重量、形状の制限が厳しい。
クーリエ便
クーリエ便とは、民間の国際宅配便サービスのことです。
具体的には、下記のような企業がクーリエ便のサービスを行っています。
- FedEx(フェデックス)
- DHL(ディーエイチエル)
- UPS(ユーピーエス)
クーリエ便には以下のような特徴があります。
-メリット
- 配達スピードが早い。
- 時間帯の指定ができる。
- 事業者か購入者のどちらが、関税や送料を負担するかを選べる。
- 通関手続きを代行してもらえる。
-デメリット
- 送料が比較的高い。
- 配送できる国や地域が限られている。
Shopifyで海外発送する手順⑥ 重量の計測と発送
最後に梱包込みの重量を計測し、必要な書類を作成したら発送可能です。海外に商品を発送する際に必要な書類は以下の3つです。
- 送り状(配送ラベル)
- 税関告知書
- インボイス(総額が20万円を超える場合)
これらの必要書類は、「Easy Label Japan Post」や「Ship&co」などのShopifyアプリを使用すると簡単に作成できます。
また、日本郵便では、セキュリティの観点からヨーロッパや米国への発送の際は、手書きの送り状は使用できませんので注意してください。(2024年3月からは全ての国への発送で手書きの送り状は不可)
【要確認】海外に商品を発送する際の注意点
梱包はより丁寧に行う
先述した通り、海外への発送の際は、商品が雑に扱われやすい傾向があります。また、距離も遠く、多くの人の手に渡るため、日本国内の発送以上に梱包に気を遣う必要があります。
梱包は以下の点に注意して、丁寧に行うように心がけましょう。
- 海外向けの頑丈なダンボールを使用する。
- 「十字貼り」や「キ貼り」など強度の高い方法でガムテープを貼る。
- 水漏れ対策のため、商品はビニール袋に入れる。
- 税関検査のため、中身の見える袋や開けやすい袋に商品を入れておく。
- 緩衝材を使い、隙間ができないようにする。
(参考:送る前に知っておこう!安全な包装のすすめ – 留学生応援ページ 国際郵便らくらくナビ – 日本郵便)
国ごとの規制や決まりごとを把握しておく
海外の発送では、国ごとに配送可能な商品の規制や、発送の際のルールが存在します。
国際配送に関する考慮事項
特定の国への配送に配送する際には、国ごとに特別なルールや必要な情報があります。
特に以下の4つの国へ商品を販売する際は、国ごとのルールをしっかりと順守しましょう。
- ブラジル
- 韓国
- イタリア
- 中国
例えば、ブラジルへ商品を発送する際は、「CPF」という日本でいうマイナンバーを送り状(配送ラベル)に記載する必要があります。
あまり海外への発送に慣れていない方は、これらの国への発送は除外しておくと無難かもしれません。
(参考:国際配送に関する考慮事項)
全世界共通または国ごとに送れない商品がある
また、海外の発送の際は、全世界共通または特定の国へは発送ができない商品があります。
これらの商品を発送すると、返送されたり税関で没収されることもあるので、事前に確認しておきましょう。
-全世界共通で発送できない物(一例)
- スプレー缶
- 香水
- 花火・クラッカー
- 日焼け止め(※アルコール濃度24%を超えるもの)
- マニキュア(※アルコール濃度24%を超えるもの)
- ヘアトニック(※アルコール濃度24%を超えるもの)
- アルコール飲料(※アルコール濃度24%を超えるもの)
- 電子タバコ
- モバイルバッテリー
-国によって発送できない物(一例)
- 酒
- タバコ
- 肉・野菜・果物
- カップ麺
- カレー
- コンソメ
各国や地域への発送の可否に関しては、日本郵便の「国・地域別の差出可否」を参照することを推奨いたします。
関税やVTA、送料などの費用をしっかり計算する
海外への商品発送の際には、商品の価格に追加で、関税・VTA(日本でいう消費税)・送料がかかります。
これらの金額は、国や商品、為替レートによって変動するため、トラブルのないようにしっかりと正しく計算しましょう。
また、関税や送料は、購入者側が負担するケースが多いですが、クーリエ便を利用することで、販売者側の負担にすることも可能です。
価格面で他社と差別化を図りたい方は、このような方法があることも頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
海外への発送に役立つShopifyアプリ4選
これまで、海外発送の手順や注意点を解説してきました。海外への商品発送は非常に手間がかかることがご理解いただけたかと思います。
このセクションでは、海外発送の手間を大幅に削減する必須アプリをご紹介します。
Ship&co|このアプリ1つで海外発送に関する全てを完結
Ship&coは、送り状やインボイスの自動作成が行えるShopifyアプリです。
また、日本郵便、DHL、FedEx、UPSなどの海外発送に対応した運送会社と連携されており、それぞれの運送会社の送料や最適な業者の選定が行えます。
海外発送時の手間が大幅に削減できるため、どの配送業者を利用する事業者にもおすすめです。
Easy Rates Japan Post|日本郵便の配送料金が簡単に分かる
Easy Rates Japan Postは、日本郵便の海外発送時の送料を、顧客の配送先の情報に合わせて計算・表示してくれるアプリです。
また「一定の注文数以上は送料を無料にする」など、送料のカスタマイズも可能です。次に紹介する送り状作成アプリ「Easy Label Japan Post」との連携もできます。
Easy Label Japan Post|日本郵便の送り状を簡単作成
Easy Label Japan Postは、日本郵便の海外発送時の送り状を簡単に作成できるアプリです。
Shopifyの管理画面上で、ラベルの自動作成だけでなく、商品名、HSコード、注文商品数や価格、配送重量などの編集作業が可能となります。
また、オプションの損害賠償保険の適用の有無もこのアプリで行うことが可能です。
こちらも海外発送時に、日本郵便を固定で利用する方におすすめのアプリです。
NEOLOGI|海外発送に関する業務を代行
NEOLOGIは世界150カ国以上に発送可能な、物流代行サービスです。在庫管理、送り状やインボイスなどの書類作成、梱包から発送まで、物流業務をすべて代行してくれます。
そのため、ストアの運営者は、サイトや商品の改善などEC運営におけるコア業務に集中することが可能です。
総括|Shopifyで海外発送をする際の設定手順や注意点について
本記事では「Shopifyで海外への販売をしたいけど、発送の手続きが不安」と悩まれる方に向けて、海外発送の手順や必要なこと、注意点を解説していきました。
海外への発送の際は、必要書類が多かったり、予期せぬトラブルに見舞われたりなど、事業者に大きな負担を与えるケースもあります。
トラブルを避けるためにも、送料や関税の知識や、梱包に関する注意点、各国のルールの違いなどを確実に抑えておきましょう。
また、Shopifyには、海外への発送の負担を減らすためのアプリが数多く用意されています。送り状の自動作成アプリや発送代行サービスを活用し、発送業務を効率化することで、集客や顧客対応などECサイト運営におけるコア業務に集中できる環境を整えましょう。
越境ECに取り組む際にShopify構築をお考えでしたら、ぜひ当社までお気軽にご相談ください。Shopify制作・運用代行サービスを行っています。